2012年1月 6日 (金)

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

いただいたもの

型破りに顧客志向のカスタマーサービスを行うことで有名になったオンライン靴店ザップス社の創業者が、ザッポスの創業から成長の歴史を中心に振り返った本です。

本書の前半、

- 子供の頃、親に命じられたバイオリンの練習をどうやって(技術的に)サボったか
- オラクルに勤めながら始めた副業のウェブ制作でどうやって顧客を見つけたか
- ポーカーの勝ち方から、ビジネスの進め方を学ぶ

といった、ザッポス以前の著者のエピソードから、いつもより良い方法はないかを考え続ける人となりが伺えます。

また、社内システムを使って社員同士の認識をテストし、交流を推進するという仕組み「フェース・ゲーム」のところは面白いですね。サイボウズでも社員の自己紹介を順番に日替わりでポータルのトップに表示するなどというのをやっていますが、見せるだけじゃなくてテストにしてしまう。

全体を通して、ザッポスという会社が社員と作ってきた独特のチームには、過去に日本企業がやってきて、当時は日本企業の強さの秘密、と言われたこととの共通点が多いように感じました。社員を家族扱いし、勤務時間以外でも社員同士で遊ぶことが多いとか、自分の担当権限よりも目の前の顧客のことを考えてできることを行うとか、入社時の研修として職種に関係なくカスタマーサポートの最前線に出てサポート業務を数週間担当するとか、 アメリカの企業から見れば異質でしょうし、それがザッポス社を有名にしたのでしょうけれど、こういったことは伝統的な日本企業の観点ではそれほど奇異とは取られないでしょう。入社直後に長期顧客のそばに行くなんていうのは、松下電器とかが新卒に販売店に行かせるのと同じですよね。

そういう古い感じの体育会的なノリ、僕は個人的には好きじゃないですが、それがはまる会社・チームを作って、アメリカで顧客に「新鮮な驚き」を与えられたのが、ザッポス社成功の理由なのかもしれません。


[書評に関する注意書き]

  • 貰って書いた本についてはその旨記述します
  • このブログはサイボウズ・ラボの社員ブログなので、秋元個人に献本いただいても、何でも自由に書けるわけではありません。
  • もちろん、書評以外の他のブログエントリもそうですが、社員ブログではあってもサイボウズ・ラボ全社やサイボウズ・グループの意見を代弁してるわけではありません。
  • 献本いただいても必ず読めるわけでも、ご紹介できるわけでもありません。読書の速度は遅いので、発売前や発売直後に送っていただいても、ご紹介が半年後になるようなことも多々あります。

バーなど暗いところでの写真撮影を防止するビールクーラー Photoblocker

The Photoblocker(フォトブロッカー)は、フォト(写真)+ブロック(止める)の名前のとおり、写真撮影を邪魔するためのガジェットです。

本来の飲み物を冷やすという用途でナイトクラブ等のテーブルの上に置いておくと、カメラのフラッシュに反応して自らもフラッシュをたくようです。そうすると、カメラに撮られた画像には真っ白な光だけで何も写らない、ということのようです。

こんなまずい写真を撮られるケースでも、

Photoblockerbefore

ほらこんな風に。証拠は残りません。

Photoblockerafter

とは宣伝動画から。

フラッシュを検知してから後追いで光らせても間に合うんですかね。アルゼンチンの複数のバーで実際にテストをし、そこで撮られた多くの写真はぼやけて写ったということなんですが。

こちらはプロモーション動画

自分の写った写真が、フェイスブックやGoogle+で友人知人からタグづけされたり、写真からそこに映っている人物が誰かを推定するようなサービスの研究が話題になったりと、外で撮られる写真についての関心もソーシャルメディアの流行と伴に増えていきそうです。

こんなガジェットを装備して顧客が写真に写りにくくするようなことも、今後こういった店舗の商売を差別化するサービスになっていったりするのかもしれないですね。

via OhGizmo! » Archive » Brilliant Marketing: The Photoblocker Beer Cooler Keeps The Missus In The Dark

バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある

いただいたもの

バイラル・ループは、人から人への紹介で広まっていく、ウィルスのような(=バイラル)商品やサービスの伝播について書かれた翻訳書です。ウェブの上でのクチコミは、それ以前と比べると広がる速度はとても速くなっています。友達と実際に対面することなく良いものや面白いものの紹介ができますからね。

そのような、口づての紹介の広がるさまをうまく利用して人気になったwebサービスを、いろいろな事例を挙げて紹介しているこの本は、webサービスを作ったり運営したりしている人や、物がどうやって評判になり、売れていくのかを常に悩んでいるであろうマーケッターの人にとってはとても面白い読み物だと思います。

第三章では、特定グループ向けのソーシャルネットワークを自分で作れるサービスNingも出てきます。このNing、本書の書かれた後の現在はちょっと事業縮小の方向にあるようで成功事例とは言えなくなってきたかもしれませんが、2005年の登場時には僕も面白いと思いこのブログで何度も紹介したので感慨深いです。

一人の利用者が新たに連れてくる次の利用者の数をバイラル係数とし、その係数さえ大きければサービスの人口は増大していく、という話は、良いサービスを作れば皆が使ってくれる、という理想とは少し違っています。役にたつ、や、良い、と、広まるのギャップを、それぞれの成功した起業家はどうやって縮めたのか、あるいは縮めようともせずとにかく広めることだけ優先したのか。eBayやPaypalなどの巨大企業が、どのような思考の結果どんな施策を行い、それがどう成功につながったか、知っておくことはいいことではないかと感じました。

なお、2010年に送っていただいたようなので、読んで感想を書くのに1年以上掛かってしまい、この本自体の発売時のバイラル・ループにはあまり寄与できなかったかもしれません。


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2011年12月27日 (火)

こいつ…動くぞ! お菓子の家トランスフォーマー

ジンジャーブレッドで作ったお菓子の家は、アメリカでのクリスマスの定番だそうです。

Arduinoと6個のサーボ・モーター内蔵。製作風景はこちらに

via Gingerbread House Transformer Is Too Nerdy To Eat

2011年12月21日 (水)

英文の経歴紹介で今アツい英単語は何か? LinkedInの調査から

ビジネス系ソーシャルネットワーキングサービスのトップ企業LinkedIn社が、利用者の職歴や経歴の文中で今年最も使われたバズワードを発表しています。

アメリカでのトップ10がこれ。

  1. Creative (クリエイティブ)
  2. Organizational (組織的な、構成力のある)(
  3. Effective(効果的な)
  4. Extensive Experience (幅広い経験)
  5. Track Record (実績・業績)
  6. Motivated (モチベーションの高い)
  7. Innovative (革新的な)
  8. Problem Solving (問題解決能力)
  9. Communication Skills (コミュニケーション力)
  10. Dynamic (ダイナミック)

アメリカ人の求職者が、どんな能力や経験をアピールするのが良いと考えているかが見て取れますね。

こちらは、国ごとの人気単語です。世界的にも「自分はクリエイティブです」と宣言する人は多いようで。

Buzzwordonlinkedin2011

LinkedInは最近日本語にも対応していますが、日本について言及がないのは、日本でのLinkedInの参加者が少ないからでしょうかね。

# 日本の利用者で集計したら謎の単語がトップになった、ということはないと思いますが。

記事のコメント欄で、さっそくこれらの良くある単語を使った経歴文が作られています。

I am a highly creative, motivated effective executive with extensive problem solving experience looking for organizational opportunities to apply my dynamic communication skills that will extend my innovative track record.

私は幅広い問題解決経験を持つ、非常にクリエイティブで、モチベーションの高い効果的な幹部で、自分のダイナミックなコミュニケーション力を活用してその革新的な実績をさらに拡大するための組織的なチャンスを求めています。

これはまあ冗談だとしても、英語の職務経歴書などはこういった表現をどんどん使ってもやりすぎじゃないぐらい、自己アピールの強い世界なんでしょうね。

「情報化白書2012」に寄稿いたしました

日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の「情報化白書2012」で一章を担当させていただきました。

目次はこちらになります。

ITに関連するビジネスマンやエンジニアが業界全体の動きを理解するために利用するだけでなく、IT業界を理解しようとする一般の人や学生にも有意義な1冊になっています。

今他の章を読んでいますが、幅広いテーマについて日本のITの現状がまとめられていますので、自分が良く知らない分野の調査や事業担当となった場合などに有益ではないかと思います。

2011年12月19日 (月)

Audman - iPhoneをウォークマン風にするケース

Kickstarterでサポーターを募集している Audmanは、iPhoneケースなのですがデザインがカセットテープ時代の携帯音楽の主役、再生専用カセットプレイヤーの形をしています。

Audman1

Audman2

また、中に入れるiPhoneの表示画面をカセットテープのようにしているイメージ図があり、これを使うと中身まで含めて本当にカセットテープを聴いているかのように見えます。

Audman3

スピーカー・バッテリーつきのAudmanが$139(11000円)、ケースのみのAudman LTが$99(7800円)。ただしKickstarterで十分な参加者が現れるまで生産は始まりません。

古さがかえってユニークでかっこ良くなる場合もありますね。友達の意表をつけることは確かです。

via Audmad is smallest speaker dock in the world | Ubergizmo

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