横浜市立市民病院に隔離されたことがある

隔離病棟がどんな感じなのかの体験談がどこかにないかなー。

飛行機で隣の人がA型インフルエンザだったらどうなるか – 西尾泰和のはてなダイアリー

西尾さんにリクエストされたので書いてみよう。新型インフルエンザのニュースで今話題になってる横浜市立市民病院の隔離病棟だけど、実はそこに隔離されたことがある。

卒業旅行のときの話なのでもう相当昔なのだけど、卒業する友人と3人でタイのプーケットに一週間遊びに行って帰ってきた。たぶん3月26日ぐらい。旅行の後半ぐらいからずっと下痢気味だった。

検疫では、例の黄色い問診票を書いたりそれをチェックされたりした記憶はないのだけど、今思えば成田の検疫で出頭すべきだった。(反省。もうしません)

でもまあ、トイレに行く回数が多いだけで調子は悪くなかったので、普通に帰宅した。その翌々日、たぶん3月28日ぐらいに、新横浜の別の友達の家に集まってボードゲームなどして遊んでいるうちに、どうにも便意が我慢できなくなってトイレに篭っていたら、なんか気分も悪くなってきてそこから立ち上がる力も無くなってきた。

自分で頼んだのか友達が呼んだのかわからないけど、友人宅に救急車を呼んで搬送されることに。救急車の中でタイ帰りだと救急隊員に言ったのかな。しばらく無線で話していたあと、病院が決まったと言われて連れて行かれたのが横浜市立市民病院。

便やら血液やらを採取され、診断を受けたあと、「国定伝染病の疑いがあるので隔離病棟に入院していただきます」と言われて、そのまま病棟へ連れて行かれた。

isolated-room-in-hospital.png

隔離病棟は、廊下側は普通の個室のようなドアがずらーっと並んでいるだけに見える。廊下から見て仕切り壁が2枚あって、それぞれにドア(引き戸だったかなあ)がついている。普通の個室の病棟に、入口に小さな、立てるだけぐらいのスペースがついたような感じ。

仕切りスペースの横の方には、胸の高さぐらいに小さなガラス引き戸がついてて、外側から看護士が食事のトレイを入れて閉め、それを内側から開けて食事を取り出す、という風だったと思う。

また、個室からの横のドアの先にはトイレとシャワーがあった。

# なにぶん昔のことなので詳細は違っているかもしれないが。

隔離されて何をするかというと、特に何もすることはない。食事は前記の小窓から一日三回配膳されてきた。最初が水みたいな粥で、毎回少しずつ米の形がはっきりとしたものに変わってくる。2日目にはもう普通のご飯だったような気がする。

携帯の無い時代(まったく存在しなかったわけじゃないと思うが、まわりに持ってる人はいなかった)、個室に電話まであったとは思えないのでどうやって連絡を取ったか不明だけど、親と妹に連絡し、妹には二日目に雑誌と文庫を数冊買ってきて持ってきてもらった。たぶん看護士に番号を渡して伝言してもらったのかな。

伝染病に詳しいわけでもなく、何の追加情報もなかったので、コレラとか赤痢とかそんな病名が頭に浮かんでは「参ったなあ」と思うばかり。翌々日3月31日には石川県で新人研修のために会社の寮に入る予定で、4月1日には入社式が控えていた。

でもまあ、出してもらえないので食っちゃ寝してた。次の日3月30日に、再度医師の診断を受ける。そこで言われたのが、「伝染病じゃありませんでした。もう帰っていいですよ」という一言。ただの食あたりだったらしい。

拍子抜けしたけど、医師から退院許可証か何かそういうたぐいの紙を受け取り、隔離病棟に戻って荷物をまとめて隔離病室を出た。

病院の会計に行って支払いをしようとしたら、「国定伝染病(の疑い)なので、全部国持ちです」と言われた。ゼロ円。これも知らなかったので驚いた。2泊とはいえシャワーつき個室だし、学生の自炊よりはるかにいい食事も食べてたので、なんか申し訳ないと思いつつ病院を後に。

救急車で連れてこられたのでここがどこなのかさっぱりわからず、病院の地図を見て市営地下鉄の駅まで歩いて、横浜経由東横線で家に戻った。

結局、翌31日の電車(おそらく特急白山)で石川県に移動でき、入社式にも何食わぬ顔で出ることができた。「卒業旅行で伝染病にかかって入社式からいきなり欠勤した新入社員」というキャラクターが立ってたら、今頃まったく違う人生を送ってたかもしれん。

ああそうだ。救急車を呼んでくれた友人宅はというと、僕が運ばれたあとに完全防備の格好をした人たちがやってきて、トイレを中心に僕が居たあたりに白いなにかを振りまいて殺菌していったらしい。

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