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2010年11月

2010年11月29日 (月)

Yahoo!以前のディレクトリ、Google以前のロボット検索

東京大学で「ウェブビジネスの歴史」についての講義をしてきましたで公開した講義資料の補足です。

1991年のウェブの登場から、大きなウェブビジネスの登場とその巨大ビジネスに個々のウェブサービスがどのように対応したか、という歴史を、その歴史を生で見てない若者に解説する。という順序を追ったのですが、資料の中で、わざわざ、「Yahoo!が世界初のディレクトリではない」こと、「Googleが世界初のロボット検索ではない」ことを強調するために、それぞれの先行者について紹介しています。

どちらも、ウェブを検索して「世界初」と思われるものを見つけて紹介したわけです。

講義資料中にもありますが、ディレクトリの場合は、1992年に登場したThe WWW Virtual Libraryが最初だという説が有力でした。このサイトは、驚いたことに今も普通に運営してるようなんですよね。

# ちなみに、Yahoo!初期のスクリーンショットはここから使わせてもらいました。Amazonの初期の画面も載っています。リンク先にあるように、この画面を見ても、当時の時点ではこのサイトを世界中の人が使うようになるとは想像できないでしょうねえ。

ロボット検索の場合は、AltavistaとかInfoseekとか、Google登場前にウェブに触れていた人にとってはGoogleが最初じゃなかったことは明らかかもしれませんが、現在のGoogleの広がり方だけ見ていると、Googleが後発から競争に勝って今の地位を得たことは想像できないかもしれません。こちらはディレクトリ検索よりさらに諸説あるのですが、1993年のWandererが、クローラbotを走らせたという意味で最古のもののようです。こちらは現存していないようです。Wandererの作者はどうもその後Googleで働いているようですね。

聴き手が経済学部の学生で、(そもそも起業を目指すかという話は置いておいて)自らプログラミングを覚えて起業する、というより、起業するにしても経営担当となる可能性が高いだろうと考え、一回の講義でいずれ役に立つ何かを覚えておいてもらえるだろうか、と考えました。一つの授業で記憶に残るところなんて良くて1,2個だと思うので、「かならずしも世界で最初に始めた人が、そのコンセプトを世界中に広めたわけではないよ」というのを伝えたかったのが、今は誰も覚えていない最初のプレイヤーを紹介した理由です。

技術者は特にですが、世の中で最初にそれを発明した人に成功してほしい、成功するべきだ、という気持の人も多いのではと思います。しかし、20年無いウェブビジネスの歴史を見ても、多くの成功したサービスは、そのジャンルでの最初のプレイヤーではありません。

既に存在するウェブサービスに良く似たサービスが出た時に批難する声もウェブでは良く出てきます。アメリカ・シリコンバレーで流行したサービスを日本語に持ってくる、いわゆる「タイムマシン経営」に対する批判もその一つかと思います。

もちろん、コードやデザインをそのまま盗用するようなものはダメですが、同じコンセプトだけれども実施方法を変えることで、先行者よりも使いやすかったり、役に立ったりするサービスが出てきて、ユーザー数や人気でも逆転してしまうのはよくあることで、東大の学生に、「それまでまったくどこにもなかったものを一からひねりだすこと(だけ)がウェブビジネスだ」という風には思ってほしくなかったのです。むしろ、それをするサービスが既にあるし、そのサービスへの需要は多そうなのに、ビジネスとしてブレイクしていない、という時にこそ、そのジャンルでもっと良いサービスを作って成功するチャンスがあるのかもしれません。

そして、なんで自分がここのところにこだわったかというと、たぶん、自分の中に「まったく新しいもので成功したい」という願望があり、しかもそれがうまくいってないことへの反省もあるからだろうなあ。と思います。あまり格好のいい話ではないですが。

2010年11月26日 (金)

東京大学で「ウェブビジネスの歴史」についての講義をしてきました

University of Tokyophoto © 2006 Masahiro Hayata | more info (via: Wylio)

本郷の東京大学経済学部で講義をしてきました。

生稲史彦先生の「情報経営」講義の中でのゲスト講演となります。
http://www.e.u-tokyo.ac.jp/information_st/index.html

講義を聞くのは20歳前後の若者ということなので、1991年に始まったウェブとほとんど同じ頃に産まれた人達ということになります。ネットを触るようになった頃には、すでにヤフーやグーグルは存在した世代、というわけです。

そういう点と、経済学部生ということから、ITやウェブの詳細な仕組み等には詳しくないけれど、将来的にはビジネスの中でエンジニアを相手に仕事をする可能性がある人達ですので、いつもの業界向けの話よりも一般的な話に寄せたお話をしてきました。

今回のゲスト講義には副題として「アテンションとマネタイズ」とつけましたが、アテンション(注目)を集めてそれをマネタイズ(換金)するというのが、ウェブ以前のそういったビジネスに比べてどのように異なる性格を持っているかとか、これまで成功してきたウェブビジネスがどうやってアテンションを集められたり、どうやってそれをビジネス化することができたか、という話を、90年代のウェブの歴史までさかのぼりました。

また、直近で起こった新しいビジネスで、アテンションを集められればこんなものでもビジネスになるのか、という事例で、2007年に登場したIcanhascheezeburgerを紹介しました。

講義資料はこちらになります。

今期中にもう一度ゲスト登壇する予定で、次回は外側のインターネットの話より、企業と情報システムの話を中心にした講義となります。どちらかといえばよりサイボウズの得意とする領域の話になりますね。

もし、こういった話をうちでもしてほしい、といった要望がありましたら、問い合わせてみていただければと思います。今回講義の準備はたいへんでしたが、準備のために調べ物をすることで自分にとってもまた新しい発見ができたので、そういう意味でも外でお話するというのは良いな、と思いました。

2010年11月16日 (火)

今週末のスタートアップ・ウィークエンド東京の審査員を務めることになりました

Swtokyo_logo_gew

他の参加者とその場でチームを組んで、2日ちょっとで起業してしまおう、という世界的なイベントStartup Weekendの東京版Startup Weekend Tokyoが、今週末に東京・恵比寿で開催されます。

Startupweekendtokyoimage

今回、イベントの最後にできあがった新ビジネスの審査をするパネルの一人として参加させていただくことになりました。パネルにはソーシャルゲーム最大手Zyngaの日本法人CEO、ロバート・ゴールドバーグさんらもいらっしゃいます。

昨年の第一回のレポートがテッククランチjpに載っているので、イベントがどんな風かはそちらを読むのが一番良いかと思います。昨年は「プレ」で時間短縮版だったようですが、今回のイベントはきっちり土日フルで開発をする時間があります。

世界同時で、世界につながっているコンテスト

このスタートアップ・ウィークエンド東京は、先週末と今週末に世界各地23ヶ国で行われる同様のスタートアップイベントと連携して、「グローバル・スタートアップ・バトル」という大きなイベントとなっています。

Globalstartupbattlelogo

各国のイベントで最優秀賞を取ったチームのピッチ(売り込み)ビデオが集められ、その中での最優秀賞が決定されます。世界一になったチームはサンフランシスコに招待されて、シリコンバレーの著名な起業家や投資家らとのミーティングの機会が与えられるということです。

参加イベントの国・都市は以下。

レバノン ベイルート
ボストン
シカゴ
クリーブランド
ダラス
デトロイト
インディアナポリス
ポルトガル リスボン
ニューヨーク
ポートランド
シアトル
ブルガリア ソフィア
タルサ
ギリシャ アテネ
シリコンバレー
メキシコ チワワ
アイスランド
ロシア カザン
レキシントン
マイアミ
ブラジル サンパウロ
ミネアポリス・セントポール

そして

日本 東京

締め切り近し

金曜夜には始まりますが、まだ参加申し込み枠はあるようなので、今週末が空いている起業家・デザイナー・エンジニアは、参加を検討してみてはどうでしょうか? その場で作ったビジネスプランとプロトタイプから本当に起業してしまうこともあれば、同じチームかどうかにかかわらず、同じく起業を目指すパートナーを探すにも良いイベントとなるかと思います。

2010年11月12日 (金)

中国長沙の、137時間で15階のビルを建てる様子を撮影した動画

鉄骨が組み上がるのに47時間、外壁・内壁をつけて完成するまで91時間、合計137時間で立った、中国は湖南省の省都長沙のホテルの建築の様子を、同じ場所から撮影した写真をつなげるTime-Lapseで作った動画だそうです。

# 137時間=6日間、で建ったわけではなくて、作業は夜10時までで深夜等は含んでいないしこの動画にも出てきていないそうです。それにしてはライトつけての夜の時間がけっこう長いようにも思いますけど。

via 远大空调造房记:48小时造15层高楼 via Timelapse Video: 15 Floor Chinese hotel built in 6 days

2010年11月 8日 (月)

絵を描かせるCAPTCHA

プログラムによるスパムを避けるために、人間にしかできないことをさせるのがCAPTCHAです。ぐにゃりとゆがんだアルファベットを打たせるものは良く見かけると思いますが、人にしか解けない問題ならどんなものでもいいわけで、過去にもいろいろと面白いアイデアが出ています(末尾参照)。

しかし…

このgeee.netのオーナーが連絡フォームに設置したCAPTCHAは、絵画のCAPTCHA。

CAPTCHA絵画というネタも過去あったのですが、これはあくまで文字のCAPTCHAっぽい絵というものでした。今回のは本当に絵画を使ったCAPTCHAです。

Drawingcaptcha

「この絵と同じ絵を下に書け」と。下の部分では、マウスクリックで赤→青→白と三色を切り替えながら絵を描けるようにはなっているのですが、しかし上の例みたいな絵は絶対に描けそうにありません。

Neatoramaでは、「この人はよっぽど誰にも連絡されたくないのだろう」と書いていましたが、一度失敗すると、二回目にはもう少しなんとかなりそうなかなり単純な絵が出てきて、なんとかしてCAPTCHAを突破することができました。

Drawingcaptchasuccess

しかし、考えてみたらこの人に特に連絡したい内容なんて無かったので、空文を送ってしまったごめんなさい。

関連

パズルを使ったCAPTCHA=SLICEYA

子猫認証

猫CAPTCHA

愛を問うCAPTCHA

ロシアの人力CAPTCHA破りは日給3ドル?

Codetcha プログラマだけが解けるデバッグを利用したCAPTCHA

CAPTCHA解読ソフトの価格表に見るCAPTCHAのレベル差

英文法CAPTCHA for インターネット

reCAPTCHA - キャプチャを利用した人力高性能OCR

グルグル回すグーグルの新CAPTCHA特許

GoogleがreCAPTCHAを買収

2010年11月 5日 (金)

iPhone, アンドロイド, ブラックベリーユーザーの自己イメージと他者イメージ

C-section Comicsによる下のイラスト、左端は実際の典型的なiPhone/Android/Blackberryユーザー。ひとつ右はそれぞれの自分が他者からどのように見られているかのイメージ。右側の二つは他の2機種のユーザーからどう見えているか、です。

Comiciphoneandroidblackberryusersim

via Android and Me

グーグルマップの間違いが中米ニカラグアとコスタリカの領土紛争に影響

ニカラグア軍がコスタリカ側の領土に侵入して国旗をつけかえた、ということで侵入された側のコスタリカが抗議をしているそうです。(CNNの日本語記事)

Search Engine Landの記事によると、この新たな国境紛争に、なんとグーグルマップスが一枚噛んでいるということ。

コスタリカの新聞La Nacionが伝えるところでは、係争地域に侵入を命じ、キャンプをさせたり川の浚渫をさせたりしたニカラグアの将軍は、その土地がニカラグアの領土であることの根拠に「グーグルのサテライト地図に書いてある国境でそうなっている」と言っているということ。問題の場所は下の地図で、ニカラグアが侵入したのは国境線の左上の緑のエリア。コスタリカはこの緑の部分も自国だ、グーグルが間違っている、と主張しているわけです。


大きな地図で見る

これに対し、コスタリカ側は1858年の条約と1888の裁定で両国が合意した地図を出して抗議したところ、なんとニカラグア側の該当する地図がニカラグアの公式サイトで表示されなくなったと伝えています。

Google Mapsの競合Bingでは、コスタリカ側の主張の通りの国境線になっているようです。以下はSearch Engine Landが作成した両地図の比較。

Nicaraguacostaricaboardermaps

グーグルの中米・カリブ海コミュニケーション担当者スサナ・パボン氏は、現時点ではこの間違いの原因や、間違いがどのソースから来たものかはわからない、とコメントしているということです。

Google Mapsを頼りに軍事行動を起こすのってどうなのよ、と思わないでもないですが、それぐらいグーグル地図を使って確認するのが自然になっているのかもしれないですね。今年の2月には、カンボジア政府が「グーグル地図のカンボジア-タイ国境がおかしい」と抗議しているのだとか。

2010年11月 4日 (木)

ドット絵風8bitなハロウィーンコスプレ

8bitguy1

8bitguy2

以前にもドット絵風の全身版を作った話がありましたが、上のは今年のハロウィーンでDan Liuzziさんがやった仮装だそうです。

お面の表情とポーズがいいですね。

2010年11月 1日 (月)

クチビルが歌うiPhoneアプリ - フランスのバンドCassiusのプロモーション

フランスのハウスバンド「カシアス」が、新曲"I Love U So"と一緒に無料のiPhoneアプリI <3 U SOを公開しています。

アプリで何ができるかというと、この曲を流しながら、それを歌っているかのように動く唇を表示するというものです。iPhoneを他の人の口にあてれば、その人がこの曲を歌っているように見えます。

Cassius1

使い方によってはかなりおかしな状況にも

Cassius2

Cassius3

このアプリを使った曲の動画はこちらで見られます。

via Buzzfeed

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