OrCam – 視覚障害者のためのGlassデバイス

イスラエルのオアカム社が販売を始めた同名のメガネ型デバイス OrCam は、視覚障害を持つ人をターゲットとした新ガジェットです。

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メガネに取り付けられたカメラと、そこに有線で接続された小さなコンピューターを使い、カメラが映した画像や文字を読み上げることによって、視覚障害者の生活を補助する、というものです。

オアカム社の社員で、先天性の視力障害を持つ社員Liatさんが、街中やカフェ、スーパーマーケットで実際に OrCam を使っている動画が公開されています。

OrCamは、学習無しに簡単に使い始められることを目指していて、カメラに映っている前方を指で指すだけで各機能が起動するようです。

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看板を指したら、看板の文字を読み上げます。

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指した先に信号があれば、現在の状態を読み上げます。信号が赤から青に変わった時にも音声で教えてくれるようです。

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カフェのメニューを指したら、名前や値段を読み上げます。

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雑誌や新聞を読むことも。

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スーパーマーケットで、シリアルの箱を読ませています。一箱目は途中で文字認識に失敗したようで、隣の別の箱でも試しています。

友人の顔や、特定の場所、認識できなかった食品のパッケージを撮影し、名前を教えることで、それらが認識できるように学習させることもできるようです。こちらも、映っている品物を左右に振るとか、その場所で手を振るとかの簡単な指示で起動します。

指で指す、という指示方式から、初期は全盲者より弱視者(見る力が弱いが完全に見えないわけではない人)をメインターゲットとして販売する意向ということですが、全盲でも使うことはできるそうです。

話題の Google Glass は、広く一般に使われることを想定して開発されていますが、OrCam は利用者を視覚障害者に限定し、そこで必要となりそうな機能に特化して提供することを目指しているのですね。

撮影した画像の中のテキストを読み上げたり、翻訳したりというサービスやスマートフォンアプリは続々登場してきていますが、メガネという形で自然に使えることや、使いたい時にいつでも起動できることなども、実用上重要そうな気がします。

サイトで売りに出された OrCam の最初の100台の価格は$2,500(27万6924円)。小さいとはいえコンピューターの箱を別途持ち歩く必要はありますし、開発者向けGoogle Glassの$1,500(16万6154円) よりは高いですが、必要性の高い人が入手できる価格ではないでしょうか。

サイトでは、視覚障害者の他、失読症や記憶障害者にとっても助けとなる可能性があると言っていますし、子供や老眼、非識字者や外国人などにも役立つケースはあるかと思います。

今後の量産化や英語以外の言語対応が期待されます。また、Google Glassなどの汎用グラスデバイスの値段がこなれてきたら、そちらのソフトウェアとして同様の機能が実現されるというのも考えられますね。

via Israeli Start-Up Gives Visually Impaired a Way to Read – NYTimes.com

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