レンブラントの「新作」?が公開。データが描くプロジェクト The Next Rembrandt

The Next Rembrandtが、データ解析とコンピューターで作った「次のレンブラント(The Next Rembrandt)」の発表会を行いました。

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「17世紀にレンブラント本人が描いたものです」と言われても素人には反論できないこの絵画ですが、多数のレンブラントの絵画データを基にしてコンピューターが作った「新作」です。

オランダ発(レンブラントの出身地)の巨大金融グループINGにマイクロソフトが協力したという、この The Next Rembrandt プロジェクト、18か月を掛けて、データ・サイエンティスト、エンジニア、美術史家らが結集し進められたということです。

サイトでは、大きく4つのフェーズに分けて、この「次のレンブラント」が作られたと解説されています。

1. データの収集

レンブラントのすべての作品を、高解像度3Dスキャナなどを使ってピクセル単位で精査し、データ化します。

2. 主題の決定

レンブラントが最も多く遺した絵画のジャンルは肖像画で、その内訳は女性49%、男性51% なんだそうです。

再現する内容として、これらが最も描かれたとされる1632年からの10年の間に最も描かれた主題が以下のように選ばれました。

  • 白人男性
  • ヒゲ
  • 30代から40代
  • 黒い服に白いカラー
  • 帽子
  • 右を向いている

3. 特徴を生成

プロジェクトでは、「光と影の達人」と呼ばれたレンブラント本人の独特なスタイルを再現することが必須とされました。

彼の配置・構図・画材を再現すべく、顔認識アルゴリズムを使って目鼻の角度や離れ方などの配置や、顔のそれぞれのパーツの描き方を集積しています。

# 顔・表情の認識や特徴抽出は、今回のプロジェクトを支援しているマイクロソフトが最近いろいろ(1), (2)と発表している分野ですね。

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最期にそれらを一つにまとめて、レンブラントと同様の比率で配置。最後に、光と影を、これも集めたデータからの結果に従って描き入れます。

4. 命を吹き込む

ここまでは2Dのデータですが、筆致や塗りの層を、3Dで、これもまた元データから取ったのと同じように、与えます。

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二つの異なるアルゴリズムでオリジナルから採取したパターンを基に、この3次元マップは作成されているということ。最終的には13層のインクが重ねられ、筆で描いたような絵が完成するということでした。

英ガーディアン紙の取材に対して、広報担当者は、レンブラントの新作を作ろうとしているわけではない、と答えています。「我々はレンブラントの成果から何か新しいものを作ろうとしています。レンブラントを作れるのはレンブラントだけです」と。

via The Guardian

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