技術

2011年10月28日 (金)

ツイッターのつぶやきの言語と座標から作られた、世界の生きた言語地図

ツイッターのつぶやきの言語と座標情報を集めて、言語ごとに異なる色でプロットした世界地図

Language communities of Twitter

作者はEric Fischerさん。この人は、2010年にデジカメ画像の位置情報を集めて「旅行者」と「現地人」をプロットし、世界各都市の観光地を可視化する、というのをやって話題になった人ですね。

ヨーロッパの様子。言語の切れ目でぼんやりと国境が見えてきます。

Twitterbylanguageseurope

カタランとかスイスとか旧ユーゴとか、面白いですね。

こちらが日本周辺を切り出したもの。

Twitterbylanguagesjapanese

海上の座標でつぶやかれた日本語のツイートがけっこうあるような。GPSの精度の問題か、漁船やフェリーとかからつぶやく人がそんなにいるのか、理由はわかりませんが。

あと台湾の中国語の色が日本語の色と似てるのがまぎらわしいです。

つぶやきの言語を判定するには、言語判定のライブラリを使っているそうです。

ちなみに、文字列からそれがどの言語かを推定する言語判定ライブラリとしては、サイボウズ・ラボでも中谷さんが開発しているLanguage Detectionライブラリがあり、これ検出精度もかなり高いようです。もし上記のような地図など作ってみたい方がいたらぜひ試してみてください。

via Language communities of Twitter

2011年9月26日 (月)

世界中のニュースを解析して、今年の革命(アラブの春)を予言できた、とするソフトウェア

ブログSingularity Hubが紹介しているKalev Leetaruさんの論文では、大量に集めたニュースを解析した結果、今年起こったエジプトやチュニジア、リビアでの革命の予兆を捉えることができた、と言っています。

# し、心理歴史学

このシステムでは、世界中から英語のニュースや公開情報を1億件、過去に遡って収集し、それらの100兆件の関係性を処理し、文章の中に出てくる各単語のポジティブ/ネガティブさを集計していくことで、世界全体がその地域に対して持つ気持ちを数値化するのだとか。

出てきた結果をグラフにすると、たとえばエジプトの場合以下のようになったそうで、

Egyptiansentiment

ムバラク大統領の30年ほどの統治の間で、この「気持ち」が大きくマイナスになったのは、今年の革命の直前を含めて2度だけだったと。

# もう一回の1981年に革命起こってないじゃない、という話がありますが

チュニジアやリビアについても、この「気持ち」のトレンドが大きくネガティブ方向に触れた後に、革命となっている、ということです。世界のニュースがその不穏さを報道している強さを総合すると、実際に革命が起こるぐらい不穏なレベルに達しているかどうかがわかる、という主張ですね。

ブログやツイッターの大量のメッセージを処理して、製品やブランドについてポジティブ・ネガティブを計算する、みたいな技術やサービスはこれまでも出ていたので、まったく新しい話ではないですが。まあ、いい方向で使えるなら夢のある話、なのかなあ。

また、同じようにオサマ・ビン・ラディンの潜伏先を大量のニュースから計算し、実際に暗殺が行われた都市は当てなかったものの、多くのニュースが言及していたアフガニスタンではなく、パキスタンの潜伏先から誤差200kmの場所をニュースの総意が指していた、というのも論文では言っています。

世界中で書かれているニュースが、総体として無意識に正当を指しているという話は面白いですが、さて起こったことを後から「予言できてた」と解説するのではなく、本当に起こる前に言い当てることができるようになるのでしょうか。

2011年8月 2日 (火)

スマートフォンのカメラに映った人の名前・趣味や社会保障番号を特定する技術

Arsocialnetworks
(この写真は2009年に別の人が作ったコンセプト)

カーネギーメロン大学のAlessandro Acquistiさんのチームが、市販の顔認識ソフトウェア、クラウドコンピューティングサービス、ソーシャルネットワークサービスの三つを組み合わせることで、オフラインの人物の顔と、オンライン側の情報を突き合わせるという実験を行なったそうです。

「自分の名前のタグがオンラインの写真につけられるようになったことで、これまで匿名性が守られると思われていた状況でも、他人があなたの名前とあなたの情報を結びつけることができるようになりつつあります」というコメント。近い将来は、あなたの友人や、洗練された機械を使った政府でなくても、スマートフォンとネット接続があれば誰でもが、道行く人が誰かを認識できるようになるでしょう、と。

チームが行なった三つの実験は以下のようなもの。

1. ニックネームを使って登録することでメンバーのプライバシーを守る(ことになっている)有名な出会い系サイトの会員の本名を特定

2. キャンパスを歩いている学生を、フェイスブックのプロフィールの写真から特定

3. 顔写真だけから、その学生の趣味や、場合によってはソーシャルセキュリティーナンバー(SSN, 社会保障番号、アメリカで働く時や納税や銀行口座を持つなどあらゆる場面で要求される番号)まで予測

このニュースを伝えたForbesによれば、出身地・生年月日からSSNが予測できてしまう、という同じAcquisti教授による2009年に指摘されたSSNのセキュリティ問題が3番で使われているそうです。

また、彼らのチームは、リアルタイムに映った顔から同様のセンシティブな情報を取り出すスマートフォンアプリを開発して、デモもおこなったということです。そこでは、AR技術を使ってカメラに映った人の上に、その人の個人情報を表示してみせたとか。冒頭のイメージ写真のようなものが実際に動くところまで来ているのですね。

Acquistiさんはこうまとめています。「究極的には、これらの技術の進化によってプライバシーの概念を考え直さざるを得なくなるでしょう。自然な進化によって、人間はフェイス-トゥ-フェイスのやりとりから信頼を構築してきました。もし携帯電話が相手の個人的でセンシティブな情報を予言するとしたら、私たちは自分の直感と機械のどちらを信用するようになるのでしょうね?」

技術の進歩でいずれはできるようになるだろうと思っていましたが、写真から個人名に結びつけるところがもっとたいへんだと考えていました。フェイスブック等の写真のタグ付けで人類がいっぱい働いたので、たくさんタグがつけられている人にとっては既に追跡が可能なところに近づいているのですねえ。

via How Facial Recognition Technology Can Be Used To Get Your Social Security Number - Kashmir Hill - The Not-So Private Parts - Forbes

2011年6月27日 (月)

太陽光と砂漠を3Dプリンターに変えてガラス状の立体物を作るSolar Sinter

Solarsinterglassbowl

マーカス・カイザーさんがサハラ砂漠で実験してみせたのは、太陽光を使って砂漠の砂を焼結させ、ガラス状の器を作るSolar Sinter(sinter = 焼結)

エネルギー供給への不安と原材料不足という二つの問題に対する回答となるこのプロジェクトでは、その両方がふんだんに存在する砂漠で、砂という原材料と太陽光というエネルギーを使って、三次元のガラス状の物体を作るというのを実演してみせています。

この機械の台の上に砂を巻き、その上をレンズで集められた太陽光が動いていくと、その部分が固まります。

Solarsinsterworking

さらに砂を重ねて、別の層を別の形に固めます。これを繰り返して、最後に固まっていない砂を取り除くと、オブジェクトが出来上がっています。

Solarsinsterworking2

機械を設置したり、砂を撒いたり取り去ったり、できあがった器を別の場所に移したりというのは、今回はカイザーさんが人力でやっているわけですけれども、ここのところをロボットで(もちろん太陽光発電で)動かすことができ、装置も大きくできるなら、いずれは砂漠の中で勝手に増殖していく建造物も作れたりするのではないでしょうか。

さすがにこれで人が住むような家やビルは作れないかもしれませんが、テトラポット的なものが作れて、日陰や水分が溜まるところなんかも作れるなら、ただ砂漠のままというよりは緑化等もしやすいのではと思ったりもします。

以下動画です。ちょっと長いですが砂から物体が浮かび上がってくるのはなんとも驚きますね。

Markus Kayser - Solar Sinter Project from Markus Kayser on Vimeo.

via Solar Sinter by Markus Kayser « MakerBot Industries

2011年6月21日 (火)

サムソンが太陽電池パネル内蔵ノートパソコンNC215Sを米・露・アフリカで発売へ

Samsungnc215s

液晶の裏に太陽光発電パネルが貼られたネットブック Samsung NC215S。サムソンの発表によれば、ノートパソコンに内蔵したものは世界初だということです。

電力事情の良くないアフリカをターゲットに開発されたという話が出ていましたが、アメリカでの発売日が来月7月3日に決まったと報じられています。

アメリカ版の仕様は、10.1インチ液晶/1024x600ピクセル, メモリ1GB, インテルAtom N570(デュアルコア) 1.66GHzで、価格は399ドル(32,000円)。一般的なネットブックに、太陽光発電機能を追加したという感じですね。

Samsungnc215sback

肝心の発電まわりですが、2時間の充電で1時間使えるということ。理想的な状態で充電しながら使うと、連続で14時間使い続けられるとか。

理想的な状態というと、やっぱり太陽に対して垂直にカバーを当てるとかですかね。画面が見にくそうだけど。

Atomプロセッサも電力消費は低いと思いますが、もっと軽めのハードウェアとOSがあれば、発電しながらずっと使い続けられるコンピューターが登場するのも近いかもしれませんね。あ、昼間の充電で夜間も乗り切らないといけないから、もうちょっと発電効率が上がらないとだめかな。

via Exclusive: Samsung NC215S solar netbook coming to the US July 3rd for $399 - Liliputing via Ubergizmo

音楽で発電し携帯電話を充電できるTシャツ

イギリスの携帯電話会社オレンジが開発した、音の圧力で発電するTシャツ

Cellphonechargertshirt

音は空気の振動なので、振動から電気を取り出すことができます。音楽の振動で発生した電気を蓄電池に溜めて、そこからさらにスマートフォンなどに充電をするという仕組み一式を、Tシャツのサイズ内に納めたのがこれ。

# もともと、その音(振動)を出すのに電力が消費されているわけで、決して何もないとこから電気が沸いてるわけではないですが

Cellphonechargertshirtdiagram

オレンジの研究員の話によると、残念ながらものすごく大きな電力は得られません。たとえば、週末ずっと着ていることで、最大6ワット時の電力を得ることができたそうです。これはスマートフォンを一回充電できるかどうかという電力量だそう。

オレンジは、このイギリスのグラストンベリー・フェスティバルのSpirit of 71ステージで、実際にこのTシャツを使っての発電がテストされたそうです。特にベースの音で良く充電がされるとか。

オレンジは昨年、歩く振動で発電できるブーツのプロトタイプを、その前にはポータブル発電風車のプロトタイプを発表しています。これら3つのすべてについて、いずれ商品化したいと考えているんだとか。

Bootscellphonecharger

via Charge your phone at Glastonbury using a T-shirt - Telegraph

2011年6月16日 (木)

レーザーで自転車の進行方向を知らせる発明BLAZE

Bicyclelaserblaze

イギリス、ブライトン大学の学生エミリー・ブルックさんが開発したデバイスBLAZEは、自転車のハンドルに取り付けて前方に緑色のレーザーで自車の存在や進行方向を知らせることができる安全グッズです。

前にも似たようなアイデアを見たような気がしたのですが、検索で出てきたのは夜の道路にレーザーでラインを投影するLight Laneという試作品でした。2009年にWiredで紹介されていました。

Bicyclelazorlightlane

似たアイデアではあります。しかし、LightLaneが自分が走っている道路にレーンを投影するのに対して、BLAZEは前方の空中に図形を表示していますね。LightLaneは夜間走行用のようですが、BLAZEはレーザーを点滅させることで、昼間でも目立つようにできるとのこと。上の写真のように、バスの死角からでも運転手に自転車の存在を知らせることができれば、事故も減りそうです。

僕も良く自転車に乗るので、このあたりは気になります。両方の道具を併用すると、ますます安全になるかもしれないですね。

via Laser-made bike lane could save lives via Hacker News

2011年6月10日 (金)

N12 bikini - 世界初の3Dプリンターで打ち出されたビキニ

これが、世界ではじめて、立体物を印刷できる3Dプリンターを使って作られて市販されるビキニの水着だそうです。

N123dprintedbikini1

ナイロン12という素材を使って3Dプリンターで打ち出したこの水着は、一番薄い部分で7ミリメートル。バネのような部分や糸のような部分を作ることもできて、縫い合わせる必要もなく一体成型されています。

N123dprintedbikini2

これまでも実験的なものはあったそうですが、着心地も考慮されて、複数のサイズも用意された上で市販するのはこれが最初だとか。

N123dprintedbikini3

小さな円形を組み合わせて大きな水着を作る設計図。

N123dprintedbikini4

将来的には、着る人の体型をスキャンして、その体型にぴったりとフィットする形の衣類をその場で計算し、3Dプリンターで作成するということまで考えているそうです。

こちらが解説ビデオ。ビキニのいろんなところを折り曲げたりしてみせてくれます。3Dプリンターで作ったにしては柔軟に曲がりますね。

N12.bikini - Intro Video from Continuum Fashion on Vimeo.

一つ一つのパーツをどのように隣のパーツとつなげるかで、曲がりやすいところ、曲がりにくいところを作っているということ。

この技術が進んでいけば、新しいデザインの服を作っても、それを配送する必要が無くなりますね。3Dプリンターのあるところに設計図を送るだけで、世界のどこでもその服が手に入るわけです。プリンターのインクにあたる原料さえ補充すれば、同じものを複数出したり、色違いを出したりも。家庭用3Dプリンターが実用的な値段で買えるようになったら、店舗に行く必要すらありません。

via Continuum Fashion : N12 and N12 3D Printed Bikini via Gizmag

2011年1月 5日 (水)

Holographium 3D文字を写真に埋め込めるiPhone/iPadアプリ

ネットでコナミコマンドを空中に表示しているこんな画像を見つけました。

Code

これどうやってるの? ということで、元写真の説明から辿っていくと、HolographiumというiPhoneアプリで作ったものだそうです。

Holographiuminstruction

5秒以上の連続露光ができるデジカメを固定した上で、このアプリを起動したiPhone/iPadをゆっくりと動かしていくと、調整された文字が少しずつ表示内容を変えて表示されていくために、完成した写真上では空中に立体文字が残るということですね。

Holographiumsamples

Flickrには、このホログラフィウムで撮影した写真がもっと上がっています。ライセンスで引用できないけどこの写真なんかよくできてますね。

Merry Christmas Holographium

暗闇の中で文字の残像が表示できるというだけなら、専用のおもちゃもあるしiPhoneやAndroidに類似のアプリもあるのですが、このアプリは文字が3Dで残るように計算して表示しているところが売りなようです。

このアプリは$1.99の有料アプリです。

2010年12月 6日 (月)

DNSの一般向け解説ビデオ(英語)

ブラウザでサイトを開いた時に、DNSがどうやって働いているかという仕組みを解説した動画です。

問い合わせのキャッシュとかについては触れてません。なので一般向けに理解してもらおうという企画かなと思いました。ヨーロッパのTLDレジトリが構成するCENTRによる啓蒙動画でした。

動画とは直接関係ないけれど、こういうはっきりした英語の動画だと、YouTubeで動画の下の[CC]メニューから「音声を文字に変換」を選ぶことで、それなりに英語の文字起こしをしてくれますし、さらに[キャプションを翻訳]すると、それをGoogle翻訳で翻訳してくれるので、便利になりましたねえ。日本語翻訳まですると、内容はかなり本来喋っていることから外れてしまうこともありますけど、それであっても。

2010年10月18日 (月)

通行人追尾カーテンで開放感とプライバシーを両立

ベルリン在住の「使えないもの発明家」ニクラス・ロイさんが今回試作したのが、彼の作業場のプライバシーを前の通りを通る人たちから守るためのMlpoP(“My little piece of Privacy”, 私の小さなプライバシー)というシステム。

Mylittlecurtain_04

この「小さいけど賢い」カーテンのシステムは、通りを歩く人を映す監視カメラ、カメラからの映像を処理して歩行者の位置を判定するパソコン、そしてパソコンから制御されるモーター付のカーテン、からできています。

Mylittlepieceofprivacysystem

上の動画では、歩行者にあわせて小さなカーテンが視界をさえぎるように追尾していく様子を見ることが出来ます。

彼のサイトではシステム図、回路図、16bitマイコンAtmega8の制御コード(C言語)とProcessingのコードも公開されているので、自分の家に設置することもできますね。

このシステム自体は設計どおりにうまく動いたのですが、小刻みに横をついてくるカーテンのせいで、もともと工房の中を見ることもなかったような人たちがわざわざカーテンを避けて覗き込んで来るようになったので、プライバシーを守るという目的は達成できなかった、というオチがついたそうです。

via Neatorama

2010年10月14日 (木)

消すAR - 画面を通すとそこにあるものが見えなくなるDiminished Reality

Augmented Realityといえば、カメラで撮影した画像上にピンや吹き出し、テキストなどの情報を重ねて表示していくものだと、いろいろ出ている製品を見て思いがちですが、ドイツで発表されたDiminished Reality(ディミニッシュト・リアリティ)は、そこにあるはずのものを見えなくする技術だそうです。

Diminishedreality

左が机の上を直接見た状態で、キーボードの手前にホッチキス等が置いてあります。右側がタブレット越しに見た映像で、小物が消え去っています。

Diminishedreality2

動画を見ると、カメラから取り込んだ画像をリアルタイムで加工して、タブレットの方角が変わっても隠した物体が見えることは無いようになっています。動きを急にしたときに一瞬ぼんやりと現れることはありますが、隠されているところにもちゃんと周囲から自然に影がつながって見えたりもしています。

Technabobでは、動画に出てくるデモのすべてで、隠す対象の後ろや周りは単色でのっぺりしたところばかりなので、この技術がうまくはまる条件は限定されているのだろうと指摘しています。

対象の後ろの見えていない箇所に何があるかはどうしてもわからないので、周りから補完しやすい背景じゃないと、ここまでうまくは動かないのでしょうね。それでも、リアルタイムでここまで処理できるのはすごいし、この技術を使ってARアプリに別の面白さをつけるようなことも行われるのではないかと感じます。

via TU Ilmenau via Technabob

[追記・関連]

画像・動画から消す系のツールやサービス、過去にもいろいろあり、当ブログでご紹介してるものも多かったので簡単にまとめます。

Tourist Remover 写真から人物を消してくれるサービス

4年前の記事。人の映っている写真と映っていない写真があれば、そこから人を消すことができる、といったものです。

動画修正はここまでできる

これも2006年。今回のようにリアルタイムでやっているわけではなく、撮影しておいた素材にツールでそこになかった景色を追加したり、髪の毛の色を変えたり、あるものを消したり、といった例を多数まとめたビデオです。

Seam Carving - 自然な画像リサイズを動的に行なうソフトウェア

継ぎ目をわからないように写真の一部を削ったりする技術とその紹介ビデオ。これも静止画に対する操作ですが、今回のだと消した対象のところに周囲の模様を自然にはめこんでいますね。

2010年8月30日 (月)

アメリカの時代劇John Adamsのメイキングに驚いた

John Adams、アメリカ第二代大統領のドラマというのを今アメリカでやってるんですね。200年以上昔の話で、アメリカ人にとっての時代劇ではないかと思います。(参考: ジョン・アダムス)

ドラマは当然、古い町並みや習俗が多数登場してくるわけで、セットで取るにしてもたいへんな手間がかかりそうなところです。しかし、このドラマの特殊効果の種明かしをしているビデオが公式でYouTubeにあがっているのですが、これがすごいんですよ。

セットはほんの一部で、セットとセット外の境界には緑のシートが張られています。

Johnadamsstreet

で、そこに道やら海やら家並みやら船やら群集やらがCGで合成されて、以下のように。

Johnadamsstreetwitheffect

静止画なら、フォトショップ等でがんばれば一枚がんばって作れるかもしれませんけど、動画で動いてますからね。合成部分の群集とかも。

演説のシーンも、実際はこれだけのエキストラで、

Johnadamsmob

動く群集を追加して

Johnadamsmobeffects

遠景や建物の屋根も追加して完成

Johnadamsmobeffects2

演説シーン

Johnadamsaddress

こんな感じで、ひたすらビジュアルエフェクトで映像を補完していく様子が紹介されています。

NHKの大河ドラマなんかも、こういうの使ってるんでしょうかね?

2010年8月20日 (金)

セグウェイの共同発明者が開発した姿勢矯正オフィスチェアー

あのセグウェイの製作者の一人であるイェール大学のジョン・モレル教授と、その指導下の大学院生ジーン・ツェンさんが開発したのが、「振動姿勢フィードバック椅子(the Vibrotactile Posture Feedback Chair)」。

Posturefeedbackchair

アーロンチェアを改造されて作られたこの椅子、座っている人が正しい姿勢から外れたら、肩、腰、足の下に設置された振動版で注意を促してくれるそうです。猫背(slouche)では腰の後ろのランバーが、反り返りすぎで両肩が、前のめりになったときは足元が、それぞれ振動するとか。

開発費はたったの$70(6000円)。ただし$1000のアーロンチェアは除く(あれ?)

似たことを考える人はいるようで、ニューヨークのビジュアルアート学校のインタラクションデザイン科では、振動じゃなくて旗を立てて姿勢の崩れを警告するシステムを作り、ビデオで公開しています。

Physical Computing Mid-Term: Ergo-Chair from Katie Koch on Vimeo.

僕もたいへん座る姿勢が悪い方で、たまに気をつけようとしても作業に集中するとあっというまに元の姿勢に戻ってしまいます。「振動で不快になるので自然と正しい姿勢が保たれる」というこの椅子、製品化に期待したいと思います。

via The Vancouver Sun

2010年8月 4日 (水)

目で操作するスーパーマリオブラザーズ

テキサスのウォータールー研究所というエンジニアグループが今回行ったのは、目の周りに貼った電極経由の信号を使って、目の動きだけでスーパーマリオブラザーズを遊ぶという実験です。

動画冒頭の解説によれば、人間の目の周辺は、眼球の後ろ側がマイナスに、正面がプラスに帯電しており、その間にプラスからマイナスに電磁界が広がっているということです。

Eyemarioelectricaroundeyes

首のつけねをベースとし、目の左右に電位を測定するパッチをつけることで、目が左を向いたときと右を向いたときで逆の値が測定されます。目の上下についても同様に二つのパッチをつけ、これで上下左右の動きを電気に変換することができる、というわけです。このような測定法はElectro-Oculogram(EOC, 眼球電図)と呼ばれるそう。

動画の後半は、実際にこれを使ってのゲームプレイとなります。見ててもイライラしそうですが、それなりに動いてますよ。

via Wired Gadget Lab

2010年8月 3日 (火)

遠い未来、すべての道路は太陽光パネルになったりするとすごいかも

太陽発電のパネルって、発電効率を上げるには太陽に垂直に置くのがいいんですよね。でも、それにはパネルを水平に近い方角で展開しないといけないので、家の屋根に設置するとか、効率を諦めてビルや工場の壁面に設置するとかになるんでしょう。太陽光発電の大きなプラントがアメリカ南西部とかのやたら天気が良くて土地の空いてるところに作られるのもしょうがないところです。

しかし、Solar Roadwaysプロジェクトでは、いつも水平に並べていても土地が勿体なくないスペースを活用しようとしています。つまり、道路ですね。

この動画によれば、太陽光発電のパネルはガラス製なので、ガラスの耐久力をどれだけ高めていけるかが鍵で、その上に年中大型トラックとかが圧力をかけ続けることを考えれば、そんなに簡単な話ではないと分かります。

すべての道路にパネルを張ることで、各戸への電源の供給だけでなく、電話やインターネットアクセスなどもすべて道路経由で済ませられるようになるということ。

Solarroadwayspanelsallconnected

また、発電と不可分だとは思わないのですが、電力はそこで得られるのですから、LEDをつけて動的な道路標識としても活用するアイデアがあるようです。歩行者が道路わきに来たら、速度落とせの警告が表示される、というこのデモも実現すればすばらしいですね。

Solarroadwaysledsign

強度的に制作や利用を実現するだけでなく、現在のアスファルトの施工価格にどこまで近づけていけるかという点でもかなり難しい話なんじゃないかと思いますが、とても夢のあるプロジェクトだなあと思います。

via BuzzFeed

2010年7月26日 (月)

高齢化していく世界の可視化

GEによる、世界の主要国の人口年齢構成をビジュアライズした情報ページOur Aging Worldというのが出ています。

Geouragingworld

左側にある「日本、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカ、韓国、中国」の中から、二つを選び、下のタイムラインの1950年~2050年から年を選ぶことで、その年の二つの国の年齢構成グラフを比較することができます。

また、タイムライン左端の三角の再生ボタンを押すと、1950年から2050年までの100年の変化(実績と予測ですね)をアニメーションで再生してくれます。

こうやって見ると、日本の高齢化はたしかに一番早そうなのですが、ドイツやイタリアもあまり違わない感じで遷移しそうなんですね。韓国や中国も将来的には老人の方が多い、今の日本のような形になっていくようです。

説明で触れられている国連の調査結果では、2050年までに60歳以上の人口が世界中で20億人を越えるのだそうです。2050年に60歳以上ということは、つまり1990年生まれより前ということだから、今の大人(成人)は全員が該当しますね。

via Exploration of our aging world

ホットケーキ裏返しマシーンの学習

イタリアの大学での研究で、ロボットにフライパンを持たせて、ホットケーキを裏返せるようにするという様子を撮影した動画です。

A robot learning to flip pancakes from Sylvain Calinon on Vimeo.

まず、4箇所に追跡マーカーを固定した人口ホットケーキ(この時点で何か大きく間違ってる気がしますが、まあ仕方がないでしょう)を用意して、

Pancakemarkers

フライパンの上下だけでそれを裏返す動作を、人間がロボットのアームを持って実演することで教えます。

Pancakeflipteaching

ホットケーキの位置を追跡するのは、マーカーを使ったモーションキャプチャー

Pancakeflipmotioncaptured

あとは、マーカーの動きと成否を見ながら、フライパンの動きを少しずつ補正していくことで、50回目には何度やっても裏返せるようになりました。

via Robot Learns to Flip Pancakes | Gadget Lab | Wired.com

2010年7月21日 (水)

木々の高さを世界全土で測定して作られたNASAの世界地図

Worldmapoftreeheight

森のあるところが緑に塗られただけの世界地図に見えますが、これNASAが発表したこれまでになかった地図だということです。

軌道上の衛星からのレーザーが、木々のてっぺんに当たった時の光と、地面まで行って反射してきた光のパルスの違いを計測するLIDARという技術を使うことで、世界中に生えている木々の高さを測れるようになったのだとか。7年間に渡って集めた2億5千万のレーザーパルス情報を処理してプロットしたのがこの地図だそうです。

ブラジルやインドネシアがとても濃い緑になっているのがわかりますね。日本も緑でいっぱいですが、世界には低い森もない地域が大きく広がっていることもわかります。北米の太平洋側、北カリフォルニアからシアトル、バンクーバーにかけての森は、巨木が多いために濃い緑色で塗られています。

今回集めたデータはもともと森を調べる目的で作ってなかったということもあり、10年以内に行われる次期プロジェクトではより精度の高い測定ができるようになるということ。

この研究は、排出された炭素がどのように森林によって吸収されているのか、といったことを解明するのにつながるのだそうです。

大きな地図はこちらで

via Boing Boing

2010年7月 6日 (火)

有機発光ダイオード(OLED)を使ったAndroidの電池を2倍持たせるカラーハック

Singlecolorforlongerbattery_2

GoogleのNexus OneなどのAndroid機は、OLEDという技術を使った画面表示(有機ELディスプレイ)をしているそうですが、このOLEDでは赤・緑・青のそれぞれの色を別々に発光させることで色を表現するようになっているのだとか。

そこでJeff Sharkeyさんが考えたのが、「一色分だけのOLEDを点灯させて使えば、消費電力が減ってバッテリーが長持ちするのではないか? というもの。

記事中に単色で表示したときや、一色ではないけど減色して表示したときの消費電流の測定値が公開されています。赤色だけで表示した時に一番節電ができて、42%の電流で動作することから倍の時間持たせることができそうということ。

SurfaceFlingerと名付けられたパッチが公開されており、Froyo(Android 2.2)に当てることで設定画面でこれらの単色モードを指定できるようになります。使っているところの動画がこれ。

SurfaceFlinger effect modes on Android from Jeff Sharkey on Vimeo.

出先で電池切れを起こしてしまうのはモバイルユーザーにとってのよくある悩みですが、このようなソフトウェアを使えば、緊急時につかいにくいけれどもより長時間使い続けることができるというわけですね。

via “Night vision” hack on some Android phones almost doubles battery life

2010年7月 5日 (月)

ダンスで鳴らす、楽器であり服でもある Mix Kicks

Mixkickstitle

チャックの上げ下げでサンプリング音を選択し、左足をつけると音を鳴らし、右足をつけるとそれをループさせる、という操作の服Mix Kicksのバージョン1だそうです。演奏の様子を撮った動画がこちら

Arduino LilyPad, Bluetooth, Max/MSPが使われているそうです。服に内蔵したArduinoをスイッチとして、Bluetoothでコマンドをワイヤレスで飛ばし、演奏しているんですね。

ブースに居るDJじゃなくて、踊っている誰かが演奏をしていた、ということもそのうち起こるかもしれないですね。

via Mix Kicks: Wireless Wearable for Mixing Beats - Fashioning Technology

2010年7月 2日 (金)

図解: グーグル検索はどのように動いてるのか

かなり大きな画像ですね。じっくり読んでみたい方はリンク先で。

How Does Google Work?

Infographic by PPC Blog

クローリング、インデクシングからサジェスト、ローカライズ、フィルタリング、広告表示まで、検索ワードを入力してから結果ページが表示されるまでに行われているであろう処理が解説されています。

2010年6月 1日 (火)

Facebookなどソーシャルサイトを使わせない目的でIE6を使い続ける企業がある

ZDNetオーストラリアの面白い記事。

マイクロソフト・オーストラリアのチーフセキュリティアドバイザーが明かした話では、最新のソーシャルなWebサービス、その中でも筆頭はフェースブック、を社員が就業時間中に使って仕事が進まないという状態を防ぐ方法として、「IE6をアップグレードさせない」という手を取る企業が存在するのだとか。

作り手側からすれば、古いIE6を使うユーザーがIE7,8や他のブラウザに移行してくれれば、より新しい技術だけを使って簡単に便利なウェブサービスを作れるため、IE6を使うのを止めよう、といったキャンペーンも行われていますけれど、会社の日常業務では古いブラウザでも使えるような枯れたシステムしか使っていないとすれば、IE6のままにしておくことで会社が望まないようなWebアクセスをさせない、フィルタリングの代替のような効果があるのかもしれないですね。

マイクロソフトは企業向けには勝手にIEのバージョンを上げたりしないようなツールも配布していますし、アプリケーションのインストールを厳しく管理している企業ならそういう管理も可能なんでしょう。まさか、Webスタンダードの進化をこういう方向で逆手に取る人がいるとは。

マイクロソフトオーストラリアの人も、そんな方法での社内管理を薦めてはおらず、アクセスさせたくないサイトがあればフィルタリングソフト等を導入し、ブラウザ自体は最新のものにしないとセキュリティ的に問題が多い、と言っています。

2010年4月19日 (月)

meeboが提唱し、グーグルやマイクロソフトが賛同しているソーシャル認証の利便性を高める新規格XAuthの概要

Xauthorg

チャット/メッセンジャー統合サービスのMeeboが、ブログ等に置くソーシャルサイトのボタンをわかりやすく改善するオープンな新規格XAuthというのを提案し、リリースしたようです。

XAuth.org には、極めて技術者的、シンプルなデザインのサイトが立ちあげられています。ここの説明から引くと、

What is XAuth? XAuth is an open platform for extending authenticated user services across the web.

Participating services generate a browser token for each of their users. Publishers can then recognize when site visitors are logged in to those online services and present them with meaningful, relevant options.

Users can choose to authenticate directly from the publisher site and use the service to share, interact with friends, or participate in the site's community. The XAuth Token can be anything, so services have the flexibility to define whatever level of access they choose.

XAuthはウェブ上でのユーザー認証サービスを拡張するオープンなプラットフォームです。

参加するサービスはユーザー毎にブラウザトークンを生成します。パブリッシャーはそれを認識することで、サイト訪問者がオンラインサービスにログインしようとする時に意味のある関連したオプションを提示することができます。

ユーザーは、パブリッシャーから直接認証をし、サービスを使って共有、友達との交流、サイトのコミュニティへの参加等を行うことができます。XAuthトークンはどんな内容でも持てるため、サービス提供者側はどんなレベルのアクセスを提供するかを柔軟に定義することができます。

meeboのCEO、セス・スタンバーグ氏によると、グーグル、マイクロソフト、ヤフー、マイスペース、Disqusなど、多くのソーシャル事業者が参加を表明しているということ。

実際にXAuthが動いているデモページも公開されています。

Xauthexample

グーグルとマイクロソフトについては、動作もするようになっています。グーグルの"Visit Demo Page"をクリックしてGoogle側で認証作業を行うと、

Xauthbygoogleaccount

元のデモページでは、グーグル Accountで認証しているよ、という表示が出るようになります。

Xauthgoogleauthenticated

XAuth.orgのサイトにいくと、このブラウザがXAuth情報に結び付けられていることが表示され、GoogleのXAuth情報がアクティブになっていることが表示されます。

Xauthgoogleenabled

現在、ブログや中小のCGMサイトには、FacebookやTwitter、Google Connectその他の巨大ソーシャルサービスと連携するためのボタンが付いて、ブログ記事やコンテンツをソーシャルサイト側に紹介したりコメントしたりというのができるようになっていると思います。XAuthが問題としているのは、ユーザーが使う様々なソーシャルサービスに対応していくと、画面にソーシャルサービスのアイコンボタンがどんどん増えていってしまうこと、その結果せっかくの連携がわかりにくくなったり、使われなくなったりすることです。

そこでXAuthが解決するのは、ユーザーごとに、そのユーザーが実際に使っているソーシャルサイトのボタンだけを表示すること。Googleは使っているけどMySpaceを使ってないユーザーには、MySpaceと連携するボタンは表示しないほうがわかりやすいし、そうすることができる、ということです。

ロバート・スコブル氏によるセス・スタンバーグ氏へのビデオインタビューはこちら

早速、このXAuthについて英語圏の技術ブログメディアがこぞって取り上げています。

これらの多くのブログ中で既に指摘されていますが、XAuthに対して参加や指示を表明していないプレイヤーとして、FacebookとTwitterがあり、この二つの先行しているサービスが対応してこなければ、XAuthが目指すところも中途半端になってしまうのではないでしょうか。Facebookにしてみれば、Facebookの圧倒的なユーザー数を背景に、Facebook連動ボタンを事実上の標準にできるかもしれない、というのが見えており、このXAuthはむしろFacebook Connectつぶしの動きではと考えるでしょう。

自分が使っているソーシャルサービスの情報を多くのサイトと共有してしまうことから、XAuth.orgサイトのトップでは、今自分がXAuthを使っているかどうか、そしてXAuthを無効にするボタン、が表示されています。ここで自分がどのソーシャルサービスのアカウントを使っているかを出すかどうかを自分で決められる、ということでしょうけれど、さてこういう仕組みはどこまでのゆーざーに理解され得るのでしょうか。

グーグルやマイクロソフトは今日の公開時からデモサイトを用意しているだけあって、事前に話が通っているようですが、賛意を示しているウェブ企業はどれも海外の企業で、日本の企業は出ていません。日本のソーシャルサイトはモバイル側に大きく寄っていますし、モバイルではJavascriptやCookieが使えない端末が多いことや、ウェブに多くが公開されない囲い込み型であることから、外部との連携機能はそれほど普及していませんし、Facebookも強くないことからすぐにxAuthについて参加や不参加を表明するほどの差し迫った事情はなさそうです。

[追記 2010-04-20] 日経ITProにも日本語の記事が出ました

2009年12月15日 (火)

ARウィンドウ

窓ディスプレイで見える景色に情報をかぶせるというコンセプト

Aronwindow

「あの船はどこに行くんだろう?」「あの車欲しいな。どこのメーカーでいくらぐらいだろう?」というところでしょうか。自宅の窓にあってもあまり使わないでしょうけど、観光地のホテルの窓にあれば楽しそうです。

2009年12月 9日 (水)

Twitter検索APIの過剰呼び出し時のエラーコードが503から400に変更

ツイッター側の許容する頻度を越えてAPIを呼びだした際のエラーコードが、Search APIで503、その他のREST APIで400と違っていたのが、Search APIでも400を返すようになるということです。12月16日から。

検索APIのエラーコードの種類を見て何かしてるクライアントやスクリプトがあれば、開発者はチェックしたほうがいいかもしれません。

2009年11月13日 (金)

GoogleのGo言語によるプロジェクトが既にいくつか

早いですね。

gotweet Go言語によるコマンドラインtwitterクライアント

gomemcached Go言語によるmemcachedクローン

Gotracer マルチスレッド・レイトレーシング

"Go"で検索できない、という件は、"golang"とかになっていくんですかね。C言語の検索のしにくさを受け継ぐことはなかったのに。

2009年10月19日 (月)

Vicon Revue - ライフログカメラ

マイクロソフトリサーチの研究成果をライセンスした新しいライフログカメラが、市販へ向けて始動したという記事を読みました。

Viconrevueteaser

イギリス・ケンブリッジのマイクロソフトリサーチでの研究名はSenseCamというものでしたが、この研究は首からぶら下げたカメラで日常の風景を撮り続けることで、人生を記録(ライフログ)するというものです。

ライフログというコンセプト自体はかなり前からあるようで、僕が初めてライフログというのを知ったのはライフスライスというプロジェクトのことを(ツイッター解説本がベストセラーになりつつある)いしたにまさきさんに聞いたのがきっかけでした。今なら組込のPCも部品やメモリもずっと安くなっているので、より安価に長時間記録できる機械が作れそうだというのはわかります。

Sensecam

SenseCamの特徴は、それまで一定時間置きに自動的にシャッターを切っていたところを、加速度計や光センサー、色センサー、温度センサー、服の温度センサーなどを使うことで、装着者が新しい環境に移ったタイミングを検知してシャッターを切る、ところにあるようです。変化が起こったところを撮ることで、同じ記憶容量でもより多くの情報が取れたり、一定間隔のシャッターでは取り逃してしまっていたような、短時間で大きく場所を移動したり景色に変化があったりしたときの記録も取れる、ということでしょうね。

このSenseCam技術をベースとしてこの冬に発売されるというVicon Revue(バイコン・レビュー)は、まず研究者向けに500ユニットが500ユーロ(7万円弱)で発売され、来年にはコンシューマー向けバージョンが発売される予定だということです。量産されれば価格はもっと安くなるのではと思われます。

別の認知学の研究者のコメントでは、ノートやシステム手帳に記録をするのと同様に、普通の人がこういった機械を使って日常を記録するようになるのも近い、ということです。

via New Scientist

2009年10月 5日 (月)

Flickrの数万枚の写真から都市の3Dモデルを一日で作る技術

3年前2年前にMicrosoftが開発しているPhotosynthという技術を紹介しました。複数の写真から共通した部分を発見し、つなぎあわせることでパノラマ写真を作り上げるというものでした。

Photosynthのベースとなっていた研究から、さらに多くの画像を高速に処理できるようになっている様子が、New Scientistでレポートされていました。

上の動画では、ウェブから

- 「ローマのコロッセオ」で検索した2000枚の写真をつなげ合わせ、数百台のコンピューターでコロッセオの3Dモデルを作る様子
- 6万枚の写真を22時間で処理して、クロアチアの美しい古都ドブロヴニクのモデルを作成
- 65時間かけてベネチアの3Dモデルを構築

したと報告されています。

Flickrから持ってきた実際のローマの観光地の写真と、その同じ場所のモデルを何枚か並べているページがあるので、ローマの写真をFlickrに上げた人は、自分の写真が載ってるかもしれませんね。

日本人研究者古川泰隆さんを含むこのチームの研究では、ウェブから検索してきた大量のスナップ写真から、同じ箇所を写した画像をマッチさせ、ローマのような一つの都市の3D構造を一日で作成する並列分散システムの開発に取り組んでいるそうです。

1936枚の写真から作ったトレビの泉、

ベネチアのサンマルコ広場。画像の撮影ポイントを表しているマークの分布を見ると、建物の上から撮られた写真も多いですね。

そしてアドリア海の真珠ドブロヴニク。ローマは観光ポイントの周りばかり写真が集まるそうですが、こちらは街がコンパクトな分よく街全体が再現されているようです。

via TheNextWeb

2009年9月14日 (月)

13,400円で宇宙からの写真を撮ったMITの学生の話

これがその写真の一枚

Earthfrombalooncamera

マサチューセッツ工科大の二人の学生Justin LeeさんとOliver Yehさんが、普通にお店で入手できる部品を組み合わせることで、これまでにない超低予算(148ドル)での成層圏からの地球撮影に成功した、ということです。

その手順ですが、まず、気象観測用の300グラムのゴム気球(1800円)、それにパーティーグッズの店でヘリウムを2700円分詰めてもらいます。

成層圏での気温は-55度にもなるので、普通のバッテリーは動かなくなります。そこで、高価な耐寒機器やヒーターを搭載する代わりに、携帯カイロを電気系に密着させ発泡スチロールでカバーします。

撮影した写真がどの高さから取られているかを記録し、撮影を終えたカメラを回収するためには、カメラの場所を追跡する必要がありますが、これも高価で重いGPSモデムではなく、GPS内蔵の携帯電話(4500円)を使うことに。カメラと接続された携帯電話は、定期的にGPSで取った位置をテキストメッセージで送らせます。

Photobaloon

この一式を積んだ気球は今月初めに飛ばされ、高度18マイル(約28.9キロメートル)まで上昇してから地表に戻ってきたということです。

数十ドルで買えるデジカメが当たり前になったり、携帯電話のGPS内蔵が進んだことなど、いろいろなことで、かかる費用が安くなったのでしょう。この学生さんたちもコメントしてますが、一万円ちょっとで成層圏にカメラを送り込めるようになったことで、誰もが、たとえば高校のクラブ活動なんかでも、こういう実験をできるようになってきたということですね。

上のケースでは実際にはカメラが降りた個所に拾いに行かないといけないので、車とかガソリン代とか要りそうですし、そもそも回収できないところに降りるケースもありそうですけど、携帯から直接画像を送れば、さらに回収も不要になる可能性もありますね。カメラや携帯電話の再利用はできないので、そこがさらに安価になったらかもしれませんけど。

via MIT Students Take Pictures from Space on $150 Budget. - iReport.com

2009年9月 8日 (火)

WordPress.comが採用を発表したRSSCloudを試しました

WordPress.comが、ホストするブログのすべてにおいて、RSSCloudに対応したというニュースが入ってきました。

WordPress.comサービスに存在する750万個のブログすべてが、この仕様に対応したということですが、さらに、WordPress.org、つまり自分のサーバにインストールするタイプのWordPressでも、プラグインRSS Cloudが提供されています。早速自分の持っているWordPressブログの一つにインストールしてみました。

それで何が起こるかというと、RSSのソースを見たときに、cloudというタグで情報が増えます。こんな感じ。

<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
<cloud domain='akimoto.jp' port='80' path='/blog/?rsscloud=notify' registerProcedure='' protocol='http-post' />
	<item>
	<title>Symfony Meetup Tokyoやります</title>
	<link>http://akimoto.jp/blog/2009/09/05/symfony-meetup-tokyo/</link>
	<comments>http://akimoto.jp/blog/2009/09/05/symfony-meetup-tokyo/#comments</comments>
	<pubDate>Fri, 04 Sep 2009 23:24:04 +0000</pubDate>

これによって、RSSCloudに対応しているリーダーでは、購読しているブログの更新を数秒で取得することができるようになります。リーダーが

今のところ、RSSの生みの親であるDave WinerさんによるRSSリーダーRiver2のみがこのRSSCloudをサポートしていますが、Daveさんは様々なクライアントがこのRSSCloudに対応するように呼びかけています。

# 発表からまもなく、LazyFeedというRSSリーダーも対応を表明しました。

実装方法を解説した文書と、WordPressのRSSCloudプラグインの、たいへん短い4つのソース、およびWordPressプラグインの解説が参考になると思います。(これによると、ホスト型WordPressの方の通知はページの表示タイミングで起こるので、たとえば新しい記事を書いても書いた本人自身が記事を表示せず、誰もサイトに来なければ、数秒で通知されることはないようです)

[追記]

PubSubHubbub側としては、Prior Artとして、「RSSCloudというのが先行して存在するが実際には使われておらず、機能的にも不十分」という主張をしています。RSSCloudはPubではあるがSubは無い、と最初は書いていたようですが、それは他からの指摘を受けて修正されています(PubSubHubbubとRSSCloudの比較)。ただし、2001年に書かれたRSSCloudに比べて、多少なりともPubSubHubbubのSub側の利点はあるような気もします。PubSubHubbubの方はGoogle ReaderやBloggers, livedoor ブログ/リーダー等が対応していますね。

# Dave Winerさん絡みということで、なんとなくRSS1.0/RSS2.0/Atomの時のことを思い出してしまいますが

また、Robert Scobleさんのブログでは、どこか一社、twitterのことですが、が集中管理してその中のユーザー間でメッセージを送りあうサービスではなく、各自が自社・個人のドメイン下でRSSCloudのような仕組みを使ってリアルタイム(に近い)通知をすることでオープンな代替twitterが実現できる可能性について論じています。

via ReadWriteWeb

2009年6月24日 (水)

マルチタッチ・マルチユーザーの巨大ディスプレイ動画

カンヌの広告フェスティバルでお披露目された、マルチタッチ、RFID認証に対応したインタラクティブ・ウォールの動画です。まさに「壁」と呼ぶにふさわしいサイズ。

Touchwall Demo from Joel on Vimeo.

同時に複数の人が使えるようにするために、既存の一人用向けのアプリケーションの転用ではなく、専用のソフトウェアを開発する必要があったと語っています。

最近は、街角の不動産屋の店頭でも、タッチスクリーン式で物件を検索表示するようなディスプレイを見かけるようになりましたが、とにかくサイズが大きいこと、複数人の同時利用が可能なこと(もちろん一人のマルチタッチも)、RFIDで個人個人に合わせたコンテンツを提供できること、などが新しい点なのかなと思います。

動画中では、カンファレンスの参加証をかざすことでRFIDを使ったユーザの特定を行い、ユーザ名等を表示していますけど、身の回りにつけている持ち物のRFIDを使えば、近づいただけでその人向けの情報・広告が出てくる壁になりますね。使っている様子はクールです。そしてここでも「トム・クルーズ」が言及されています。マイノリティ・リポートで描かれたあれこれの近未来描写が、いろいろな人がこの手のインタラクティブなディスプレイを話すときの共通基盤となっているんですね。

via Digg

2009年6月23日 (火)

デジタル・バーチャル書道

60fps撮れるカメラと、家庭用ランプ、タッチパネル(色などの切り替え用)を使って、文字を描くバーチャル・カリグラフィーの動画です。

Digital Slaves [RT Virtual Calligraphy] from Digital Slaves on Vimeo.

一番最初に、明るい状態で演者が文字を書いていく動きを見せてくれます。ランプを動かした跡がカメラで撮られて、スクリーン上に残されます。タッチパネルで色や筆の模様を変更もしています。プロジェクターで映すので、写真の上に文字を描くことも。

via Digg

2009年6月22日 (月)

Phototype - JavascriptとPHPで画像操作を行なうライブラリ

Phototypeは、Javascriptの呼び出してサーバ側のPHP/GDを呼び出し、画像を加工させるというアイデアの実装サンプル。

こういう元画像を、

Phototypesampleoriginal_2

縮めて、回転させて、影をつけて、キャプションをつけると、こう表示される。

Phototypesample

Javascript側は、PHPの呼び出しをラップしただけで、ほとんど処理らしい処理は無い。PHP側では、指定した画像をURL経由で読み込んで、GDで変換して表示しているが、ソースを見ると危険が満載なので、これをそのまま設置して使ったりはしない方がいい。あくまで「やってみた」レベルの話だと思う。

作者のページのサンプルも、結果の画像をstaticに保存しなおして貼ってあるぐらいなので、表示のたびにPHPで画像を生成するこのままの仕組みでは実用にならないとは思うけれど、パラメータの受け取りやエラー処理を改善し、キャッシュを効かせて限定した用途で使えば、Javascript側から画像の加工ができるという仕組みで何かサービスが考えられるかもしれない。

via AJAX Magazine: Phototype, Image Manipulation With PHP And Prototype

2009年6月15日 (月)

FluentDOM - jQueryライクなPHPのDOMElementラッパー

サーバ側(PHP)とクライアント側(Javascript)でDOMアクセスの書き方が異なるのが面倒、ということへの回答か、FluentDOMというPHPのプロジェクトが始まっていました。

jQueryライクに、ということですけど、要素の選択はCSSセレクタじゃなくてXPathで行ないます。PHPのDOMDocument, DOMXPathを使ってるからこっちの方が実装が楽だということらしいです。(CSSセレクタからXPath表記への変換もToDoには入っています)

全部の

のテキストを抜き出すという処理を、素のPHPで書いたのと、FluentDOMで書いてみました。

<?php

$xml = <<<XML
<html>
<head></head>
<body>
<div>
<p>Hello</p>
<p>cruel</p>
<p>World!</p>
</div>
</body>
</html>
XML;

// PHP DOMDocument
$dom = new DOMDocument;
$dom->loadXML($xml);
$xpath = new DOMXPath($dom);
$node_list = $xpath->query('//p');
for($i=0; $i<$node_list->length; $i++){
$node = $node_list->item($i);
echo $i . ': ' . $node->nodeValue . "\n";
}

// simplexml拡張
$gottenObj = simplexml_load_string($xml);
$counter = 0;
foreach ($gottenObj->xpath('//p') as $item) {
$counter++;
echo $counter, ': ', $item, "\n";
}

// FluentDOM.php
require_once('../FluentDOM.php');

foreach (FluentDOM($xml)->find('//p') as $key => $value) {
echo $key, ': ', $value->nodeValue, "\n";
}


jQueryのメソッド名とまったく同じものが使える(nextだけPHPのイテレータと衝突するので、兄弟=siblingsをつけたnextSiblings, prevSiblingsになっている)ので、jQueryでのDOM操作に慣れているPHPユーザは楽かもしれませんね。

AJAX Magazine: FluentDOM, PHP DOM Manipulation ala jQuery

人気エントリ

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著書

PHPxWebServiceAPIConnections.jpg

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週三日勤務でこのブログを書き、残りの日は個人で活動しています