「工作」カテゴリーアーカイブ

太陽光でホストされる、低エネルギー消費サイト。時には止まる

ローテクマガジン(Low-tech Magazine)が、ソーラー発電だけで賄う、消費電力をできるだけ減らしたウェブサイトホスティングの様子をレポートしています。

ワンボードマイコン上のLinux + Nginx で動くこのウェブサーバは、太陽光発電パネル+バッテリーにつなげられ、電気がある間だけ動作します。

こちらが、通常版ローテクマガジンのウェブサイトで、

太陽光バージョンがこちら。

通常版に比べて、ページサイズが6分の1、リクエスト数は5分の1になったそうです。

ハードウェア・ソフトウェアの構成では、ページを軽く、読み込むファイルを少なくするために行われた作業が書かれています。このあたりは、静的サイトにするとか、画像を圧縮するとか、JavaScriptを使わなくするとか、いろいろな軽量化手法を取り入れてやっています。

Python製の静的サイトジェネレーターPelicanで動くソースコードも公開されています。

サイトのフッタには、最新の更新時におけるバッテリーの状況や、そこまで連続で何時間稼働し続けているかが表示されています。これは、サーバ機に使った Olimex のワンボードコンピュータから取れる情報だそうです。

太陽の状況によって、止まるのが予期されているサーバ

一番面白いのは、バルセロナに設置されたこのウェブサーバが、90%の稼働率を目指して設計されていることです。一年のうち35日間は、止まっているのが設計通りということ。

この稼働率を99%に上げるためには、太陽光発電のパネルを増やしたり、バッテリーをより大きいものに変えたり、地球上の別の場所にもサーバを置いたり、しないといけなくなるため、環境負荷が大きくなってしまう、と。だから1割は止まってよい、というのはよい割り切りだと思います。

まあ、このサイトについては重量版が別途存在しているので、止まったところでたいした影響はなく、コンセプトを提示するためのものではあります。ただ、ウェブサーバの用途によっては、9割方動いていればそれでも十分というものもあるでしょうね。実際の訪問者がいる時間だけ提供できればよい情報なんかは、太陽光発電が効く昼間だけ動けば十分、とかそういう感じで。

via Hacker News

賞金の出る4択クイズゲームを隠しカメラとOCRで解くプロジェクト

イギリスのパブなどに置いてあるゲーム機に、クイズを解き続けることで勝ち進み、最後は賞金が出るものがあるそうです。

GitHub に公開されたこちらのリポジトリでは、そのトリビアクイズ機を解いてしまう支援ツールが公開されています。

こちらのアニメーションgif でプレイしている様子が見られますが、質問文と、4択の回答が表示されて、時間内に正答をタッチすると次の問題へ行けるんですね。

https://github.com/tensor8/hacking_slot_machines

こちらの動画に、ドラマか何かの中で出てくる、この手のゲームで遊んでいるシーンがあります。

Github上の解説によると、

  • カメラ内蔵のボタンで撮った画面の画像を Raspberry Pi へ送信
  • 画面の傾きを補正、OpenCV で問題・4つの回答のボックスを切り出す
  • Google Tesseract で文字を抽出
  • 得られた文字を[問題・回答]のデータから総当たり検索
  • espeak で音声合成した結果を隠しイヤホンに送る

という作りで、画面に映った問題の答えがイヤホンで聴こえてくる仕組みを実現しているそうです。

上にあるように、すべての問題と回答のデータはある前提で、これはゲーム機のROMからごく簡単な暗号化されたデータが取れていて、Pythonスクリプトで逆変換しています。

最初は問題文だけの検索で済ませるつもりだったそうですが、問題文の認識精度が完全ではなく、回答(20個のうち正答含めた4つがランダムに選ばれる)もあわせ、読み取りに間違いがある前提で単語間距離が小さいものを検索することで質問を特定しているとのこと。

当初は Raspberry Pi だけでこの処理を完結させるつもりだったそうですが、それだと回答が出てくるのに30秒掛かって間に合わないため、バックパックに入れたノートパソコンに画像を飛ばして、イヤホンへの音声合成もそこでやっているということ。Raspberry Pi はあまり関係なかった

やってる内容が内容なので、Hacker News のコメント欄では法律やモラルの問題を指摘する声も多く出ています。ボタンの穴から写す隠しカメラや、小型コンピュータであるラズパイ、バックパックに隠したPCなどの道具だてから、隠れてやるつもりがあるのも明らかですし。

Hacker News に紹介した id:jamesough が本当の作者なのかは確認できてませんが(作者である風にコメントで答えてはいます)、コードの更新日が2年前なので、これを実際に使ってたとしても前のことなのでしょうね。

アメリカのカジノでは、こういった本人の努力や知識で結果が変わるギャンブル機は無いそう。規則で許されていないようです。また、イギリスではこの手の Skill with prize (スキルで賞金)ゲームはギャンブルの範疇には入らないそうで、そのためパブ・映画館・ショッピングモールなどに自由に置くことができるのだとか。

この手の知識を問うゲーム機、特に賞金が出るものは、最初は簡単に答えられるものの、勝ち進めば進むほど問題の難度が上がり、またとても人間が答えられなさそうな問題も出るようになっているそうです。しかし、こんな風に機械による支援を受けた人間なら解ける、となってしまうと、賞金を出すビジネスモデルではもう立ちいかなくなってしまうでしょうね。

via Hacker News

車をマウスにする

シモーネ・ギエルツさん(Simone Giertz)がウィリアム・オズマンさん(William Osman)さんをサンフランシスコの工房に迎えての今週の工作は、彼女の車をパソコンのマウスに改造するというもの。

ウィリアムさんが作ったコンピューターボードをバンパーに取り付けたところ。

助手席のパソコンではフォトショップを開いておきます。

車の移動にあわせてマウスが動き、クラクションを鳴らすとクリックできます。

広い駐車場を走り回って描きあげた絵がこちら。

「安っぽい車の自画像」と名付けられた作品。Tシャツにしたら売れるかな、と言ってます。

このUSBメモリは自動的に爆発する

ツイッターユーザー@_MG_ 氏が Medium で発表した、挿すと爆発するUSBデバイス Mr. Self Destruct (ミスター自己破壊)。

デモ動画では、USBキーボードのフリをしてキー入力コードを発行することでPCを乗っ取るキーストローク・インジェクションの手法を使って動画を再生し、同時に過大な電流を流してUSBデバイスを爆発させています。

こちらは「自動的に発煙する」バージョン。差し込むと青い煙をモクモクと発します。

redditでは、「これ飛行機とかでまずくない?」「水のボトル取り締まってる場合か」的な会話が盛り上がっていますが、どこであっても出所のわからないデバイスをパソコンに挿すことはやめましょう。

via reddit

手から火炎が飛び出す! 漫画のようなファイヤーパンチが撃てるという工作

パンチを放つと炎が出る、ファイヤーパンチを工作で作った Hackster.io のアレン・パンさん(Allen Pan)が、作り方を公開しています。

動画 01:00 からの「リアル・カンフー・マスター」オスカー・ペレスさんの試技がカッコいい。

材料は、

加速度センサーとArduino

缶からブタンを放出する電磁弁

バチバチッと火がつくアークライター

加速度センサーからのデータの判定で、「良いパンチ」じゃないと火がでないようになっているそうです。短時間に一方向に大きく動いた時だけを判定しているので、手を横に薙ぎ払ったり、自分に向けたりしても発動はしない、と。なんでもない普通の動作で火が飛び出したらたまりませんからね。

ガスチェンバーを複数のパイプを削って作る方法や、点火部、回路図、Cのソースコードなどのすべてが公開されています。可燃物を腕に巻いて遊ぶのは怖いし、読んだ人の自己責任でということですが、動画を見るとやってみたくなりますね。

下手なダーツも百発百中、必ず中心に当たるように動いてくれる的

Youtube で公開されたこちらの動画、「ダーツが必ず真ん中に当たるマシーン」を紹介しています。製作に3年も掛かったとか。

動画のメインはマーク・ローバーさん(Mark Rober)による工作の解説。

既定の距離から投げたダーツの軌跡を認識するのに200ミリ秒、予想の着地点にボードを動かすのに200ミリ秒、と1秒の半分以内の時間で正しい位置に正確にボードを動かすように作る必要があったと説明されています。

ダーツの位置の認識には、周囲を取り囲む6台の4K赤外線カメラ

ボードの裏側では、6つのモーターが釣り糸を巻き上げてボードを素早く任意の位置へ動かします。

拾ってくれる範囲はボードが動ける範囲なので、内側の円よりもちょっと大きい円ぐらいということですが、この範囲に投げることができれば、必ず中心に刺さるということです。

また、「必ず当たる矢」の他に「必ず外れる矢」も制作されていて、こちらの矢を投げるとボードが矢を避けてしまうということ。

5:00 から、実際のバーにこのダーツボードを持ち込んで、客に楽しんでもらう様子が観られます。

5:30 からは、こういう工作を続けるために髭剃りの定期購入アフィリエイトを勧めています。日本からは購入できないようなのでこの方法での応援は今はできなさそうですが。

機械による「接待ダーツ」というところでしょうか。

via Geekologie