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「ハッカー」という単語の初出は1963年

Yale名言辞典の編者フレッド・シャピロさんの調査によると、”hacker”が(切り刻む人という意味ではなく、)すごい技術を持つ者という意味で最初に印刷物に登場したのは、1963年のマサチューセッツ工科大(MIT)の学生新聞The Techの11月1日、第20号だということです。

(image credit: duartes.org)
(image credit: duartes.org)

この記事中では、電話のシステムに細工をして長距離電話のタダ掛けをするような人たちのことを「ハッカー」と呼んでいます。

これが最も古い記録だとすれば、「ハッカーという言葉自体には善も悪もない」とか「ホワイトハッカーもブラックハッカーもいる」という主張は、歴史的観点からは後付けということになってしまいますね。

MITのスラングだった時代から、ハッカーには「悪いことをする」という意味がついてまわっていた。とFredさんは述べています。

とはいえ、最初の使い方に縛られる必要はないと思うので、技術的にすごい人を悪い意味を含ませることなくハッカーと呼べるようであってほしいと、個人的には思いますが。

via First Recorded Usage of "Hacker" – Gustavo Duarte

飛行機発明前の紙飛行機の呼び方

こんなツイートがRTで流れてきました。「飛行機が発明される前、紙飛行機は何と呼ばれていたのでしょう?」

考えたこともなかったですが、これ面白い疑問ですね。飛行機がなければ紙飛行機と呼ぶはずもないので、何かしら名前があったはず。

英語でいろいろ検索したのですが、なんとか見つけたのは、比較的質が良いといわれている英語のQアンドAサービスQuora。

# Quoraについては個人ブログの方でこんなことを書いたことがあります。よい回答も多いけども結局「質問分野による」というのが僕の結論 → クオラ(quora.com)ってすごいの? 世界を席捲するの? なんで日本ではスイカは野菜なの? | 秋元

Paper Plane: When were paper planes invented? (紙飛行機はいつ発明されましたか?) – Quora

David Coleさんが回答に辿り着くまでの経緯を詳しく説明してくれています。

Coleさんはまず、ギネス認定紙飛行機飛ばし世界一のKen Blackbumさんのサイトにある、紙飛行機の歴史というページを発見。古代中国の紙凧や18世紀後半フランスの紙気球は(「紙」で「飛ぶ」けれど)違うとして、1930年代に航空機の設計者が紙飛行機をプロトタイピングに使っていたという記録が、この世界チャンピオンの見つけた最も古い「紙飛行機」の記録だということです。

ライト兄弟の1903年の初飛行よりも前の文献を探そうとすると、「飛行機」「航空機」といった単語自体が存在しないことから、そもそも何を探せばわからず困った、ということですが、それでも、19世紀の複数の文献から、それらしい単語”paper dart”を発見します。

たとえば、1803年に発行されたイギリスのエッセイ The Looker-on では、「かつらにたくさんpaper dartを入れて運び、ハリネズミの背中のようになっていた」という一文。

しかし、この”paper dart”が本当に紙飛行機のことを指しているのか、dart(ダーツ)のような形の別のものを指しているのか? さらに探した結果見つけたのは、こちらの図が入った、1896年に発行された、スポーツと時間つぶしの方法を集めた本の一ページ。

paper-dart-1896

確かに、紙飛行機の折り方に、”paper dart”という説明がついています。

ということで、紙を折って飛ばす紙飛行機は、飛行機の発明以前の19世紀から存在し、それは「紙ダーツ」と呼ばれていた、ということがわかりました。

ところで、このあたりの文献、すべてGoogle Booksで探されてますね。Google Booksはすごいですね。たくさんの古い資料を読み取ってデジタル化/テキスト化し、どこからでも検索できるようにしてくれたことで、こういった調べものは飛躍的に楽になったのではと思います。

電話以前の糸電話

もう一つの、

「電話が発明される前の糸電話の呼称も気になります。」

こっちの方も気になったので、多少英語で検索してみたのですが、僕のスキルでは見つかりませんでした。

それでは、と、上と同じQuoraでも質問してみたのですが、まったく答えが集まりません。ポイント使って識者を指名することはできるのですが、候補で出てくる「電話の専門家」とかに聞いても答えがくる気がしないですね。