「Firefox」タグアーカイブ

Cookiesの利用許可を訊かれなくするブラウザ拡張 I don’t care about cookies

I don’t care about cookies(クッキーなんて気にしないよ)は、ヨーロッパのウェブサイト(や、ヨーロッパからもアクセスされるアメリカ他のウェブサイトでも)で最初に訪問した際によく出てくる、「cookies を使ってもいいかな? Yes / No 」というポップアップ等のダイアログを消してしまうブラウザ拡張機能です。

クロアチアのダニエル・クラドニクさん(Daniel Kladnik)が開発し、公開したこのブラウザ拡張、ChromeFirefox、。AdBlock Plus/uBlock など、多くのブラウザ環境に対応しています。

動作例

通常状態でアクセスすると、こんな風に画面の半分を「Cookie 使うよ」という警告で埋めてしまうようなサイトに対して、

拡張をオンにしてアクセスすると、こんな風になります

意味があって同意を求めているのだから、自動的に無視なんてすべきではない、という意見もあるかとは思いますが、ほとんどのサイトでこのような警告には考えずに承認して先へ進んでいる人も多いのではないでしょうか。どうせ承認するのなら、最初から飛ばしてしまうこの拡張、仕事の効率化と言えなくもありません。

サイトごとに一度承認すればいいだけ、ではあるのですが、PCを新しくしたり、ブラウザを乗り換えたり、何かの不調で cookies を含んだ履歴を削除したり、いろんな理由で承認した記録がなくなってしまうこともあるでしょう。

この拡張が自動的に承認している、わけではなく、承認を尋ねるダイアログを見えなくしているため、本来の手順を迂回してアクセスしてるという見方もできますが、このような cookies 使用の同意を取ることにどれほど意味があるのか、疑問に思っている人も多そうです。

ソースコード

閲覧したウェブサイトの情報をアクセスする拡張機能なので、インストール時にはいろいろ権限を要求されます。念のためインストール前に Chrome 版のソースコードを眺めてみましたが、(今のバージョンでは)特に怪しいところは無さそうです。

サイト毎にcookie警告の表示方式は多岐に渡っていて、どうやって警告を抑制してるのかなと思ったのですが、ソースコードを見るとたいへんな力業だとわかりました。サイトごとに、警告に関する CSS セレクタ名などを持っていて、マッチするものを表示させなくしています。また、ページ遷移などがあるものについては、個別に対応コードを用意しています。つまり、拡張がすでに知っているサイトの cookies 警告を止めているわけです。

参考

EUはクッキーの読み書きでユーザの承諾を義務化–ヨーロッパのインターネット業界は墓場になるね | TechCrunch Japan

欧州「クッキー法」、対応が必要なクッキータイプ:あなたのサイトは大丈夫? | DIGIDAY[日本版]

ウェブ広告を片っ端からクリックすることで広告ネットワークの追跡に抵抗するブラウザ拡張 Adnauseam

AdNauseam は、ブラウザ上に表示された広告を、自動的に見つけてクリックしてくれるというブラウザ拡張機能です。

広告ブロックをする拡張 uBlock をベースに作られた AdNauseam は、ブロックした広告に対して、間隔を空けて(=人間がクリックするかのように、ということでしょう)一つずつ、クリックして背後で広告を読み込んでいきます。

なぜそんなことをさせるのか? AdNauseam の作者たちの主張はこうです。

ブラウザの”Do not track”(私を追跡しないで)ヘッダは、多数の企業が協力しなかったため、使い物にならなくなった。広告ネットワークが我々の閲覧情報を売り渡し続けるのであれば、広告をブロックした上で、その広告をすべてクリックするしかない。すべてをクリックすることで、あなたを追跡しようとする企業は混乱するだろう。

adnauseam-io-1

何に対して興味を持っているのか、追跡して分析されたくない、という意思表明(Do not track)をしても追跡されてしまうなら、全部の広告を押すというのは確かに効果があるのかもしれません。すべてに興味を示すユーザーは、何に興味を示しているのかわからなくなるのですから。

# ただ、いろんなものを「買うかもしれない」判定しちゃう広告ネットワークもあるかもしれませんが

2017年には、このAdNauseam拡張、Chrome の拡張Store から「利用規約違反」という理由で削除されています。違反してるとされた規約にどう違反してるかの詳細な説明は受け取ってないとこの作者たちは言っていますが。

ウェブサイト上の広告での儲けが主要な売り上げであるGoogle社としては、普及すると都合の悪い拡張機能でしょうね。

開発者モードで頑張ればChromeでもインストールできなくはないですが… Firefox版Opera版は、それぞれの公式ストアからインストールできます。

現状のウェブと広告に対する抗議の意味を持った拡張機能ですが、議論を呼ぶものだし大なり小なり広告収入を得ている人にとっては迷惑と感じられるのかもしれません。

ネイティブ広告/記事広告を検知して強調表示するブラウザ拡張AdDetector

「ネイティブ広告」というキーワードがネット広告関連の新しい流行語になりつつあるようです。

ネイティブ広告とは

ネイティブ広告は、本来の記事がある部分が記事の形式を取った広告となっている、というものです。従来のバナー広告など、記事本体部分とは別の場所に表示されたあきらかに広告とわかる広告と違い、記事として読まれることを狙った広告、ですね。

もともと「記事広告」という名前で新聞や週刊誌などでもずっと存在していたものと同じようにも思えるのですが、「ネイティブ広告は一方的な視点でなく公平に掛かれた記事で、内容の面白さや有用さを武器にソーシャルメディア等でバズらせるという点で(面白くない宣伝を記事のフリをして読ませるだけの)記事広告とは別のものだ」などという風にいう人たちもいるようです。たしかに「これがネイティブ広告だ!」みたいな成功事例ではそのような素晴らしいコンテンツもあるようですが。

ただし、コンテンツ的に素晴らしくても、広告であることを隠すことは良くないこととされていて、ネイティブ広告でもページのどこかには、それが広告だという何らかのしるしが入っていることが多いです。特にアメリカではこのあたり厳しいので。

ニューヨークタイムズのネイティブ広告は、ネイティブ広告の最近の大成功例として紹介されます。また、新興バイラルメディアの雄BuzzFeed などもネイティブ広告を使っています。

広告であることを隠そうとするメディア

しかし、本来記事を書く部分を広告として売っているメディア側は、どうも広告だということを大々的に示すのは好きではないようで、このようなネイティブ広告・記事広告でも、目立たない箇所に小さくスポンサー名を入れたり、カテゴリー名などほとんどの人が読まないところに「PR」と入れたり、最低限の表示だけして、読者に広告だとわからせないようにしているところが多いようです。お金を出している広告主もそういう隠す意向があるのかもしれません。

読者から見たら、スポンサーからお金を貰って書いているなら、そうだと知りたいところですよね。「記事で褒めているから買ったけど、あとで記事は広告だったと知った」、なんていう体験をするのは、多くの人にとって面白くはないのでは。

ブラウザ拡張で広告なら強調表示

そこで登場したAdDetectorは、ChromeブラウザおよびFirefoxブラウザ用の拡張機能で、大手メディアのネイティブ広告の告知部分をプログラムで検知して、ページの最上部に大きく「これはスポンサー○○の広告ですよ」と表示してくれるというツールです。

ad-detector-screenshot-annotated

この拡張が入っていれば、漫然といろいろな記事を読んでいる間に、実は広告な記事が開かれても、すぐに気付くことができるというわけです。

AdDetector はオープンソースとしてGitHub上で公開されており、今は対応されていないメディアについての検知スクリプトを書いて取り込みのリクエストをすることも可能です。Forbesやハフィントンポストなどの超大手メディアも対応しているようで、すでに世の中にネイティブ広告や記事広告がかなり多く存在していることがわかります。

日本のネットメディアは、新聞や雑誌ほど「広告だということを示さなければならない」というルールがきっちりと決まっていないため、すみっこに小さく「PR」や「広告」と書いてあるだけでも、まだましな方という話もあります。このようなツールが普及したら、広告であることがわからないように記事広告を載せるメディアも増えたりして逆効果かもしれないので、上から決まるのでも業界の自主規制でもいいから、広告は広告と書く、というルールがきちんと決まるといいですね。